ぎりしやを懐ふ

なめ石の柱照らしてアポロンを祀るともしび幾世経にけむ

オリイヴに海風やまぬ丘に来て古詩朗々と吟じけるかな

逐はれたる議員の名のみ陶片にのこり伝はる今の世までも

埴焼きて成せる酒壷(みか)より酌みわけて紅玉色のえびかづら酒

臥やしつつ物打ち食らひかつ語るいにしへびとは賢しきろかも

築(つ)き終へて手向けむ花もあらなくに吾がイカルスの翼塚には

樽に棲む賢しき人はからからり樽まろばせていづちゆくらむ

アルファアもベエタガンマも知らねども吾はうらごふぎりしやの世を

恐妻も詭弁もにがき毒杯もみな遠つ世ぞ現(うつし)遠つ世

あきらけきなほび心をたづぬれば大和ぎりしや異ならずかし


●記録者 堂島屋 [202.250.240.254]
●記録日 03/09(月)21:13

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