槿域に在りて仏生会に逢ふの歌

釈迦牟尼は あやにかしこし 金色の 指に甘露を 受けておはせり

ほの暗き 大雄殿に 伏し集ふ 善男善女 数も知らなく

から国の 法師誦したる 経文を 吾れは大和の 言葉もて追ふ

燦爛と 五彩乱るる 招提に 吾れ立ち惑ふ この朝かも

切れ長の 眼みひらき 紙張りの 白象立てり 香煙の奥

鋳こまれし 文字のことごと 法難の 幾年月を 如何に経にけむ

堆き 喜捨の瓦や ハングルの 名を白書して またひとつ積む

荒れ寺の 藤ほろほろと 咲き垂りて 熊蜂のほか 訪ふものも無し

朽ち破れし 堂のもなかに 金色の 仏まします 端厳にして

プッチョニム オシンナルとは みほとけの 生れませし日の 謂とこそ知れ     


●記録者 堂島屋 [202.250.240.254]
●記録日 05/18(月)22:07

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