桃李百韻投稿室

桃李百韻 季題と作者の配分表

膝送りと競作治定

 百韻は4楽章の交響曲になぞらえることができます。捌きは指揮者なので楽団員である皆様にあらかじめ百韻全体の構成と皆様の役割について連絡いたします。

 連衆の皆様は、少なくとも一句は詠んでいただきますので、あらかじめ百韻全体の中に指定席をもうけました。それぞれの楽章の懐紙の表に作者名を表記しましたので、それをご覧下さい。

 このように詠む方をあらかじめ指定しておく巻き方を「膝送り」とよびます。そこで詠まれた句が式目に合致しているか、内容的に適切であるかどうかは、捌きが判断いたします。もし、式目に違反していたり、内容的に問題がある場合は、再度投稿を要請いたしますので、あらかじめご承知下さい。

 それぞれの投句を捌きが治定したことを確認してから、つぎの投稿者が投句いたします。

 作者名が空欄になっているところは、どなたでも自由に投稿できます。競作治定の方式で巻きます。捌きが、定期的(1日に1,2回)にそれまでの投稿句をみて、そのなかから適切なものが投稿され次第、治定いたします。(治定とは、捌きが最終的にどの句をとるか決定することをいいます)

 桃李百韻では、各折表の初句は発句に準じるものとし、「切れ字」の使用を認めます。初句に切れ字がある場合は2句目はかならず親句付けにしてください。

 折立の句の 夏/時鳥 秋/紅葉 冬/雪 は題詠です。これらの題は他の場所では詠まないようにして下さい。

 歌仙と比べると恋の句の比率が高いのが百韻の特徴です。たとえば宗祇独吟百韻では、恋の句は25句で全体の四分の一にも達します。今回の桃李百韻では、恋の句は20句(呼出しと恋離れを含める)といたします。

 恋の呼出しとは、(雑(恋)のように表示します)、単独では必ずしも恋の句とはとれないが、つぎの句とあわせると恋句となるものをいいます。同じように、恋離れとは、前句とあわせれば恋の句となるが、次の句とあわせると恋とはならぬ句を指します。(恋離れといっても別に失恋の句を詠む必要はありません)

 「神祇」とは神道に関係のある句ですが、キリスト教も含めます。「釈教」とは、仏教に関係のある句です。

 人間は本質的に時間的な存在であり、「旅人」ととらえることができますが、「旅」はまた停滞を嫌う連歌にふさわしい題でもあります。そこで、各折の裏の冒頭に「」を詠んでいただくこととしました。

 

初折表

二折表

三折表

名残表

作者

作者

作者

作者

発句

蘇生

1

夏/時鳥

丹仙

1

秋/紅葉

茉莉花

1

冬/雪

百合

丹仙

2

茶墨

2

秋/

寂仙

2

真奈

第三

素蘭

3

雑(恋)

明子

3

秋/月

ぽぽな

3

浮遊軒

4

4

巴人

4

雑(恋)

冬扇

4

雑(恋)

庚申堂

5

晴雲

5

梵論

5

白馬

5

馬客

6

等人

6

雑(恋)

6

素人

6

あずき

7

秋/月

7

7

雑(恋)

7

雑(恋)

8

8

8

8

初折裏

9

神祇

9

9

1

10

神祇

10

10

2

11

11

11

3

雑(恋)

12

12

12

4

13

春/月

13

13

秋/月

5

14

14

14

6

雑(恋)

二折裏

三折裏

名残

7

1

1

1

8

2

2

2

9

秋/月

3

3

3

10

4

釈教

4

秋月

4

11

5

釈教

5

5

12

6

6

雑(恋)

6

13

春/花

7

秋/月

7

7

春/花

14

8

8

挙句

9

9

雑(恋)

10

10

11

11

12

12

13

春/花

13

春/花

14

14