投句: | 白馬、芳生、素蘭、青榧、やんま、ぽぽな、康、顎オッサン、葉子、毬栗、双六、馬客、東彦、雪女、雛菊、潮音、伊三、童奈、わたなべはるを、悦子、晴雨、英治、柊、佳音、愛子、明子、治男、梵論、水、素人、庚申堂、月雫 |
選句: | 英治、やんま、雛菊、雪女、わたなべはるを、芳生、伊三、木菟、佳音、東彦、柊、童奈、潮音、青榧、月雫、悦子、康、毬栗、治男、葉子、庚申堂、梵論、馬客、水、ぽぽな、双六、明子、素蘭、愛子、虹子 |
父の眸に力戻りし祭笛 愛子
紅つけて眠る母の背祭りの子 双六
断ち割って筍の闇解き放つ 双六
筍を包む地方紙見入りけり 青榧
筍とともに猫の子貰われし 康
甲斐駒を水底に置き鯉幟 双六
茅葺きの二間打ち抜く初幟 晴雨
筍を下げし夫と坂で遇ふ 雪女
釜底のおこげ香し筍飯 雛菊
たかんなの押し戻したる刃かな 毬栗
筍や男捨てたる物語 素蘭
廃校や藤の花房重く垂れ 葉子
単線の駅のにぎわひ夏祭 毬栗
同じ日に生れて揃ひの祭髪 佳音
春祭あのひょっとこはわが亭主 庚申堂
をとこ吹く笛は荒ぶる宵祭 月雫
縺るるも解るるもよし祭髪 ぽぽな
下駄の音合図に逢ひし祭の夜 雪女
背そろふ印半纏夏祭 童奈
つながれて自由を歌ふ幟かな 英治
はためくもへの字の口や武者幟 素蘭
進級子筍と脛比べをり 梵論
大盛りの竹の子めしや二浪の子 馬客
火星では筍はキピクプと言う ぽぽな
筍のはじめのひと突き土を盛る 月雫
筍や雲を脱ぎゐる伊吹山 芳生
筍を雪駄で探す祖父の顔 白馬
知らずして祭りの中に巻き込まる 柊
幟立つ豊川稲荷の朱の鳥居 素人
風止んでくたんと下がる鯉幟 雛菊
筍のずずずずずんと雨に伸ぶ 悦子
堰の夏正木ゆう子の寝そべりぬ 治男
丸顔の武者絵りりしき初幟 月雫
声張りて手締めつぎつぎ祭果つ 明子
たかんなと呼ばれたう無き五尺半 佳音
筍の皮の乾くや道の駅 わたなべはるを
筍の臍の緒に打つ楔かな 潮音
筍の男顔して掘られをり 愛子
半纏の肩上げ解きて子の祭 馬客
吹流しがおまへと言はれ長女かな 明子
顔ほどの筍抱え一年生 素人
ベランダに斜めに泳ぐ鯉幟 青榧
祭り囃子俄に雷もとよめいて 葉子
大波を受けたる如き神輿かな 晴雨
筍を茹でて曇らすガラス窓 柊
留年の子の束帯や賀茂祭 潮音
若鮎のわかあゆに水零れけり 顎オッサン