投句: | わたなべはるを、素蘭、梵論、ぽぽな、毬栗、伊三、芳生、悦子、青榧、鞠、佳音、葉子、童奈、庚申堂、馬客、愛子、雪女、慎、康、潮音、素人、半可、英治、治男、明子、柊、雛菊、月雫、丹仙 |
選句: | わたなべはるを、英治、芳生、童奈、治男、半可、ぽぽな、青榧、梵論、毬栗、鞠、双六、伊三、雛菊、悦子、潮音、月雫、葉子、馬客、愛子、佳音、素蘭、木菟、雪女、康、明子、庚申堂、丹仙 |
遠雷や妻胸中を明かさざる 馬客
遠雷の中仙道を下りけり 青榧
花蓮消光とのみ師のたより 康
黒き山雷飲みて太りけり 梵論
たまさかに海境白み夜の雷 明子
団扇風ゆるりゆるりと産毛かな 毬栗
告白を聞く間閉じてる扇かな 愛子
ひとり立ちひとりのかがむ蓮見かな 佳音
雷やママを守るとしがみつく 童奈
雷神の一打に明けし佐久平 芳生
日雷古代遺跡の巨石群 柊
場違ひの伽羅の香送る古扇 明子
次の手を思案の扇子頬に当て 柊
加賀の宿古き団扇に耳澄ます 丹仙
鬼がまだ探しに来ない日雷 ぽぽな
湧きあがる扇子の波や逆転打 鞠
海鳴りの音引き寄せて扇風機 潮音
蓮の花今日はきっぱり家事しない 雪女
遮断機のゆつくりあがる雷の中 わたなべはるを
はばたくはこういふことか扇振る 月雫
老いたれど緋色の扇なほ好む 素人
缶を蹴る子の鬱屈やカンナ燃ゆ 葉子
蓮池や朝稽古の声渡りくる 明子
決断のときと迫られはたた神 英治
いつよりか蓮埋め尽くすかっぱ沼 英治
白壁に水影揺るる蓮の花 ぽぽな
しばらくは別の世にあり蓮の花 柊
雑踏に居てテロ想ふ日雷 鞠
蓮池の水に悲しみありにけり 丹仙
扇指す方へ別るる淀屋橋 英治
はたた神過ぐ珈琲に小さき塵 佳音
ひらひらと扇の踊る会議かな 童奈
雷やバカヤロ解散その昔 素蘭
遠雷や子の腹掛けを確かむる 素人
指鳴らす魔術師蓮の花開く 潮音
白蓮に四方のしずもる夕べかな 半可
蓮の葉の雫に映る空の色 悦子
あおぐより煙管代わりの扇子かな 庚申堂
まろ寝の子扇の風を厭ひけり 佳音
天地の定め合ひたり落雷す 雪女
遠雷や微分積分逆函数 毬栗
子育ての乳房ふり乱す大暑かな 馬客
思案止みまた肘動く扇子かな 芳生
せつかちにつかふ扇子や負け将棋 素蘭
天空を仰ぎて大賀古代蓮 毬栗