投句: | 英治、芳生、わたなべはるを、毬栗、白馬、佳音、青榧、鞠、松風子、梵論、太聖、ぽぽな、葉子、潮音、康、馬客、悦子、庚申堂、素蘭、童奈、双六、素人、愛子、明子、治男、雪女、柊、雛菊、半可、月雫、文枝、丹仙 |
選句: | 梵論、太聖、松風子、葉子、青榧、わたなべはるを、雛菊、毬栗、雪女、鞠、童奈、芳生、英治、双六、素人、ぽぽな、やんま、月雫、半可、素蘭、文枝、愛子、庚申堂、佳音、潮音、治男、馬客、明子、悦子 |
鳥のこゑ魚のこゑ聴く時雨の忌 月雫
時雨忌を柱に凭りて暮るるのみ 雪女
夜参りの母子ふたりの七五三 英治
時雨忌の人まばらなる足湯かな 毬栗
散る紅葉流るる紅葉積む紅葉 わたなべはるを
手習ひはいろはにほへと散紅葉 素蘭
風の帯解き放たれて散紅葉 愛子
金太郎飴のやうな児七五三 月雫
曾祖父の胡座に余して七五三祝 愛子
七五三母とその母従えて 馬客
時雨忌の千住に電車待ちにけり わたなべはるを
時雨忌や丘駆け上がる放れ駒 素人
石段に人の声あり散紅葉 明子
妹は異国の生まれ七五三 わたなべはるを
神妙にお辞儀ぺこりと七五三 素人
指貫は母の形見や紅葉散る 毬栗
街道へいつか足向く時雨の忌 芳生
紅葉散るフリーマーケットの膝に 雛菊
清めればまた紅葉散る父母の墓 馬客
芭蕉忌や受けると決めし文学部 馬客
時雨忌や仙山線の一人旅 悦子
時雨忌や堆肥の山の湯気あはし 青榧
いっせいに鳩とびたちぬ七五三 松風子
あぜ道や遠く晴着の七五三 童奈
赤錆た鉄路日ごとに紅葉散る 松風子
時雨忌や地下貯水湖の大柱 雛菊
先にゆく兄の振り向く七五三 康
三代のスーツ揃ひて七五三 毬栗
客人は杖つく翁時雨の忌 素蘭
時雨忌や睫毛冷たき宵の宿 松風子
時雨忌や句碑あまたある町に住み 明子
空深く雲急がざる翁の忌 半可
大正の家族となれり七五三 丹仙
時雨忌や麻痺の手紡ぐ相聞句 潮音
時雨忌や神田界隈古書巡り 童奈
散紅葉真鯉の背に積もりをり 治男
夢に得し一句忘じて芭蕉の忌 愛子
時雨忌の机上に俳家奇人談 康
時雨忌や忍びの里を辿る旅 鞠
時雨忌を歩き日光杉並木 双六
七五三祝今年六十のお爺さん 白馬
ひとりつ子やでなあの子は七五三 潮音
戊辰戦争隊士の墓や散紅葉 双六