投句: | 青榧、毬栗、満太郎、葉子、素人、連、康、鞠、悦子、芳生、馬客、素蘭、雪女、半可、潮音、わたなべはるを、佳音、童奈、英治、伊三、双六、治男、愛子、明子、月雫、雛菊、ぽぽな、丹仙 |
選句: | 芳生、満太郎、連、雛菊、青榧、英治、童奈、双六、明子、鞠、毬栗、わたなべはるを、半可、雪女、伊三、悦子、葉子、ぽぽな、潮音、素蘭、治男、馬客、愛子、佳音、月雫、素人、康、丹仙 |
抱き上げてひと葉にぎらす柳かな 馬客
蒼穹に路ある如く鳥帰る 治男
しやぼん玉息抜くことも覚へけり 雛菊
返信の惑ひの余白鳥帰る 愛子
風を恋ひ風に好かるゝ柳かな 佳音
席替えの一斉作業鳥雲に 童奈
職を退くゆふべ銀座の柳かな 英治
よちよちと子が追ひかけるしゃぼん玉 鞠
石鹸玉ゆっくり話す女の子 童奈
しゃぼん玉こはれるやうに告白す ぽぽな
勝ち負けは男にまかせ石鹸玉 雪女
新内や堀に灯のゆれ柳ゆれ 童奈
しゃぼん玉小さく吹く子淋しい子 葉子
ニュートンの佇む窓辺しやぼん玉 素蘭
季寄せ置くホームの本屋鳥雲に 佳音
曇る日の低きを飛びて石鹸玉 潮音
小さき子の息の大きな石鹸玉 青榧
子返りの母の眸が追ふ石鹸玉 愛子
芽柳の枝の先へと雫かな 月雫
鳥帰るふるさとの風伝ひつつ 青榧
耕作の尻向ける空鳥帰る 雛菊
子を想う雨情の歌や石鹸玉 治男
だうしてもハートにならずしやぼんだま 佳音
さざなみのひろがるばかり鳥帰る 明子
ハイヒール銀座柳に響く音 素人
子が母を母が夫呼び鳥帰る 英治
人溜まりくる楽屋口鳥帰る ぽぽな
石鹸玉水面の裏へ消えにけり 潮音
退院の手続き待つや鳥雲に 馬客
糸柳模糊の青みのゆらぐ影 半可
鳥帰る尾根を囲ひに峡の空 双六
鳥帰る上人像のその上を わたなべはるを
しゃぼん玉追ふその瞳追ふてをり 双六
帰省子の四泊五日鳥帰る 康
鳥帰る空へ光の矢羽かな 月雫
単身の赴任三年鳥帰る 伊三
身にまとふ資格とてなし石鹸玉 英治