投句: | 葉子、松風子、満太郎、梅雪、芳生、英治、双六、れん、素蘭、潮音、ぽぽな、わたなべはるを、馬客、悦子、たま、佳音、鞠、治男、連、康、伊三、柊、雪女、童奈、雛菊、明子、半可、月雫 |
選句: | 芳生、雛菊、雪女、葉子、柊、悦子、双六、佳音、鞠、童奈、半可、れん、馬客、英治、わたなべはるを、伊三、治男、ぽぽな、連、素蘭、月雫、郭公太、たま、松風子、明子、康、潮音 |
蝸牛関東平野を進みけり 雪女
地平より雲沸き上がる蝸牛 ぽぽな
青簾畏まる子の膝頭 双六
簾へと入つていつてそれつきり 月雫
いささかも簾の奥を疑はず 英治
山水の音を入れたる簾かな わたなべはるを
道草の言ひ訳となり蝸牛 雛菊
かたつむり石碑の裏のかすれ文字 松風子
見しことも見ぬことにして古簾 馬客
湯上がりの足もと見ゆる半簾 治男
みづうみを一望にして蝸牛 たま
青簾なにやらかじる留守居の子 佳音
カルピスをかきまぜる音青簾 ぽぽな
運慶のゴールキーパー夏盛り 双六
角伸ばし山門仰ぐ蝸牛 芳生
蝸牛昨日の朝と同じ場所 月雫
枕辺にサッカーボール昼寝の子 わたなべはるを
闘いのあとのゴールや夏の月 康
簾上ぐ腕のしろき夕山河 康
でで虫の思案の一歩の光かな 満太郎
でで虫や白川郷の雨やまず 童奈
かたつむり還暦などは青艸し 梅雪
蹴り込みて斜めに夏至のゴールかな 英治
簾吊る傘雲脱ぎし伊吹山 潮音
簾巻き伊吹の風を入れにけり 芳生
大経を書写し了りて青簾 梅雪
蝸牛の崩されやすき普請かな 素蘭
飛び込んでヘディングシュート夏つばめ 童奈
緑陰にサッカーボール忘れられ たま
株の値の上下蝸牛の這うごとし 葉子
朝市の泥のキャベツにかたつむり 明子
硫黄島蔦が簾の灼熱濠 連
夏星や声援遠く浜にあり 芳生
ぬるきもの拒む少女や竹簾 雪女
蝸牛童女のゆびが眼の前に 康