投句: | 素人、鞠、素蘭、柊、ミヌ、愛子、英治、芳生、春愁、馬客、童奈、治男、丹仙、佳音 |
選句: | 芳生、英治、素人、佳音、春愁、柊、愛子、素蘭、童奈、馬客、ミヌ、治男 |
次の世も女がよろし桃の花 愛子
残雪の富岳を載せて桃の花 芳生
送別の畳むに惜しき花莚 芳生
鳥巣立ち古木の洞のまた無口 愛子
リラ冷えの径にチャペルの仄明り 愛子
春色の卵と猫と日曜日 童奈
田楽や主を待つ群の愛餐会 鞠
みはるかす南アルプス桃の花 柊
ボヘミアングラスに添はす桃の花 春愁
空き瓶の桃一枝や無人駅 馬客
春宵やにぬきに描くへのもへじ 佳音
巣立鳥磁針震えて北を指す 童奈
巣立ちの日妻は赤飯炊くと言ふ 素人
一回り大き円描く巣立かな 佳音
屋上の稚木にチ・チと巣立鳥 鞠
麗らかや宗祖は死なぬものらしき 馬客
カタコトの牧師の説教春深し 素人
聖堂の小灯揺るるリラの花 春愁
見慣れたるリングなき指春深し ミヌ
桃咲くや天水桶の箍に錆 佳音