第159回桃李4月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:桃(花)、巣立、復活祭(不言題)

兼題または当季雑詠

兼題T 桃(花)
兼題U 巣立
兼題V 復活祭(不言題)

4月15日(水) 投句開始
4月22日(水) 投句締切・翌日選句開始
4月29日(水) 選句締め切り
4月30日(木) 披講

投句: 素人、鞠、素蘭、柊、ミヌ、愛子、英治、芳生、春愁、馬客、童奈、治男、丹仙、佳音
選句: 芳生、英治、素人、佳音、春愁、柊、愛子、素蘭、童奈、馬客、ミヌ、治男

披講

・14点句

次の世も女がよろし桃の花  愛子
<芳生(天)>
桃の花に託して人生を肯定しています。

<英治(人)>
面白い。類句もありそうだが。

<素人(人)>
そうなんですか。ボクには分からん心境です。

<童奈(天)>


<馬客(天)>
「も」を「は」に替えても一句になりますね。
なんせ、この日の本は神代の昔より「女」ならでは
の国であります、季語が見事に効いています。

<治男(天)>
 女性としての誇り、自信、幸せを得た人生ですね。
 桃の花がそれを象徴している。


・9点句

残雪の富岳を載せて桃の花  芳生
<佳音(地)>


<柊(地)>


<愛子(天)>
日本一といわれる山梨の桃畑でしょうか
その情景がはっきりと浮かびあがりました

<童奈(地)>



・7点句

送別の畳むに惜しき花莚  芳生
<英治(地)>
名残惜しさが…。

<春愁(天)>
春は別れの季節、今年の桜を惜しむ気持と響き合う。

<ミヌ(地)>


鳥巣立ち古木の洞のまた無口  愛子
<佳音(天)>


<素蘭(天)>
「古木の洞」の空の巣症候群
幸いなるかな、「無口」!

<馬客(人)>
そして又来年、と言うことですか。


・5点句

リラ冷えの径にチャペルの仄明り  愛子
<素人(地)>
祭りのあとですね。 あとの祭りじゃないですよ。

<柊(天)>



・4点句

春色の卵と猫と日曜日  童奈
<佳音(人)>


<素蘭(人)>
「まったり」気分に感染しそう

<馬客(地)>
「はる色の卵」が言いえて妙。


・3点句

田楽や主を待つ群の愛餐会  鞠
<ミヌ(天)>


みはるかす南アルプス桃の花  柊
<素人(天)>
景が大きくて気持ちが良いです。

ボヘミアングラスに添はす桃の花  春愁
<英治(天)>
プラハの地にある雰囲気。


・2点句

空き瓶の桃一枝や無人駅  馬客
<愛子(地)>
空き瓶に桃一枝そして無人駅
物語の最初か最後の場面に持ってきたいようですね

春宵やにぬきに描くへのもへじ  佳音
<素蘭(地)>
「うで卵」の仏頂面が面白い

巣立鳥磁針震えて北を指す  童奈
<治男(地)>
 「磁針震えて」は巣立鳥に対する、愛情を示している。
  北へ帰る道を教え、育んでいるようだ。

巣立ちの日妻は赤飯炊くと言ふ  素人
<芳生(地)>
鳥の巣立ちか、それとも子の巣立ちでしょうか。後者のような気がします。

一回り大き円描く巣立かな  佳音
<芳生(人)>


<春愁(人)>
一回りも二回りも、大きくなって欲しいという
願いを込めた景をうまく捉えた。

屋上の稚木にチ・チと巣立鳥  鞠
<春愁(地)>
花も鳥も春日を浴びて、のびのびと成長していく
のどかな景がいい。


・1点句

麗らかや宗祖は死なぬものらしき  馬客
<ミヌ(人)>


カタコトの牧師の説教春深し  素人
<治男(人)>
 来日して間がないのでしょう。しかし、その説教の
 内容は奥深く、傾聴するものがある。

聖堂の小灯揺るるリラの花  春愁
<愛子(人)>
手燭の揺れとリラの花房の揺れ・・

見慣れたるリングなき指春深し  ミヌ
<柊(人)>


桃咲くや天水桶の箍に錆  佳音
<童奈(人)>