投句: | 松風子、素蘭、素人、芳生、剛、鞠、馬客、ぽぽな、柊、月雫、ミヌ、童奈、英治、治男、明子、愛子、春愁、丹仙 |
選句: | 松風子、英治、柊、芳生、鞠、童奈、ぽぽな、春愁、素人、素蘭、ミヌ、馬客、愛子、明子、月雫、治男 |
鈴なりの青梅ぎゅっと反抗期 ぽぽな
薄暑光父の写真のうす埃 春愁
万年筆に残る書き癖額の花 明子
夕焼や娘の注いでくれる酒 素人
口元は幼となりてさくらんぼ 愛子
寄書の最後に妻も梅雨の晴 丹仙
一筆を添へて実梅の数知れず 春愁
弟のひと粒多いさくらんぼ 素人
食卓に灯を点すごとさくらんぼ 明子
純白の紙が指切る桜桃忌 ぽぽな
寺子屋を見終へて外は五月闇 剛
桜桃や過保護なる子を野に放ち 松風子
消毒す斎宮跡の梅の実も 明子
妻の手を逃れてひとつ実梅かな 英治
妻逝きてより桜桃を購わず 馬客
投了や小雨の伝ふ梅青し 鞠
息子らも父となりけり心太 童奈
ワトソンの二重螺旋や夏鏡 素蘭
青梅の浮きたる瓶を暗所へと 月雫
青梅の廃虚に零る夕べかな 松風子
ぐだぐだと生きるもまたよし桜桃忌 ミヌ
実梅もぐ一天の碧手繰り寄せ 芳生
父はもうここにはいない昼寝覚 ぽぽな
弁当を開けて笑顔やさくらんぼ 柊
両手挙ぐ嬰の拳やさくらんぼ 春愁
山よりも高しの教え日雷 馬客