投句: | 鞠、芳生、春愁、柊、白馬、明子、素人、馬客、愛子、素蘭、英治、ミヌ、治男、月雫 |
選句: | 芳生、鞠、柊、素人、英治、愛子、春愁、馬客、素蘭、治男、ミヌ、月雫、明子 |
黒日傘地軸のごとく傾けて 春愁
ものを言ふときの日傘は回らざり 英治
あめんぼう水面の凹む重さかな 春愁
廃線の骸曝すや草いきれ 愛子
淡海の雲動かして水馬 芳生
前をゆくあばらの犬や油照 素蘭
日傘さし面ざし少し大人びて 明子
小波をジグザグに越す水馬 鞠
あめんぼの一歩に凹む水面かな 素人
炎帝のわが影攫ふ歩道橋 春愁
昼下がり日傘並びて立ち話 ミヌ
炎天下ピストルの鳴る競技場 治男
片影を行く猫のひげ柔らかく 白馬
今朝出来た水溜りにも水馬 馬客
あの日から海を見てゐた白日傘 月雫
影隠す場所を探した暑さかな 月雫
惜敗の球児の額汗光る 馬客
ぬぐってもぬぐってもなほ退かぬ汗 素人