投句: | 松風子、春愁、素蘭、馬客、鞠、芳生、柊、素人、英治、愛子、童奈、白馬、明子、ぽぽな、月雫、治男 |
選句: | 童奈、芳生、春愁、英治、柊、ぽぽな、馬客、松風子、鞠、治男、白馬、素人、愛子、明子、月雫、素蘭 |
蚯蚓鳴く未だ帰らぬ遺骨あり 柊
蚯蚓鳴く真夜に光れり埴輪の眼 愛子
木の実落つ我楽多市の壺の中 芳生
はにかみて友愛を言ふ神の留守 英治
愛の羽根つけて心の少し富む 芳生
木の実落つマンハッタンは岩の島 ぽぽな
地の底に亡者押し込み蚯蚓鳴く 英治
故郷のシャッター通り蚯蚓鳴く 鞠
みちのくに夜咄いまも木の実落つ 英治
蚯蚓鳴く点滴の管引き摺りて 春愁
蚯蚓鳴く読めて書けないものばかり ぽぽな
きみがゐてぼくがあるやう落葉山 月雫
太陽に小さき地球木の実独楽 春愁
髭櫓破る毛抜や蚯蚓鳴く 素蘭
蚯蚓鳴く独り手酌で飲む夜に 素人
友愛を説く人胸の赤い羽根 素人
木の実踏み俳聖殿まで歩きたる 明子
木の実落つ啄ばむものと拾ふもの 素人
卓子より落ちてもまはる木の実独楽 月雫
伝言の終わりに林檎ひとつ置く ぽぽな
望郷の胸打つ音や木の実降る 馬客
アダムともイヴとも違ふ蚯蚓鳴く 月雫
木の実落ち何かせかるる心地かな 松風子
子地蔵の台座にあふる木の実かな 愛子
友愛の円座大きく茸鍋 愛子
友愛の旗ひるがえり秋高し 松風子