投句: | 松風子、春愁、素蘭、馬客、白馬、雛菊、鞠、柊、愛子、英治、芳生、月雫、明子、童奈 |
選句: | 芳生、英治、柊、雛菊、鞠、素蘭、春愁、馬客、明子、愛子 |
咳二つ席の四方の空きにけり 馬客
丹念に綻び縫へり冬はじめ 芳生
母と居て学級閉鎖の日向ぼこ 英治
喜寿米寿姉妹揃ひのマスクかな 月雫
空の色沈めて鴛鴦の湖となる 愛子
駅裏にパン焼く匂ひ初冬かな 雛菊
一斉に人の振り向く咳一つ 柊
日はあれど淡き青空冬はじめ 明子
マスクはづし合唱祭の始まりぬ 雛菊
マヌカンのまなこ鈍色冬はじめ 愛子
川下り紅葉に酔ひし顔ばかり 芳生
豆腐屋の初冬の湯気の長さかな 白馬
はつ冬の五分の頭をぽぽんかな 月雫
道行の舞台よろしく番鴛鴦 柊
群れつつも含み音交し番鴛鴦 鞠
鴛鴦の沓波間に己が身を委ね 春愁
風邪寝して松井須磨子の恋想ふ 鞠
パン屑に今朝の雀の冬はじめ 英治