投句: | 素人、春愁、馬客、松風子、鞠、素蘭、康、英治、芳生、治男、柊、明子、愛子、丹仙 |
選句: | 春愁、英治、芳生、鞠、柊、素人、愛子、松風子、馬客、康、素蘭、丹仙 |
見上ぐれば昼の月あり梅真白 明子
乾坤一擲氷上を石滑り 明子
勤行に女声あり冴え返る 松風子
縄文の土偶の眼冴返る 柊
小庵に独り内観冴返る 鞠
尼寺の開け放たれて梅の花 愛子
腕に抱く仔犬のふぐり冴返る 春愁
ふふむ梅母系に享けし八重歯かな 春愁
産土神へお宮参りの梅日和 鞠
梅の華開けば世界起ちにけり 丹仙
冴返る神倉や宴粛粛と 素蘭
冴返る吾より若き人の逝き 明子
スケートの紐の切れたる涙かな 英治
職去りて十年余りや鉢の梅 馬客
転筆の彫り深くして冴返る 愛子
氷上にストーン意思のある如し 康
迷ひ来て思ひもかけぬ梅見かな 松風子
逆光の梅花の雄蕊影つくる 治男
賽銭の転がる音や冴返る 康
亡者今耳順の齢梅二月 素蘭
薬師寺の長き回廊冴返る 芳生
スキー飛行ブッセの空のあなたまで 春愁