投句: | 芳生、白馬、鞠、馬客、素人、素蘭、春愁、英治、愛子、康、治男、柊、明子、松風子 |
選句: | 春愁、康、鞠、白馬、芳生、英治、馬客、素人、愛子、素蘭、治男、明子、松風子 |
遥かより叡山の鐘花曇 芳生
奉安殿ありし辺りや亀の鳴く 芳生
限りなき円周率や亀の鳴く 春愁
巣立鳥天の青さに溶けゆけり 芳生
廃村を包みつくして花曇 愛子
河童ゐて寝太郎もゐて亀の鳴く 英治
亀鳴くや空き家の木戸に残る錠 白馬
亀鳴くや丑三つ時のツイッター 鞠
花曇メトロノームのうすき塵 春愁
老犬の薄目を開く花曇 柊
風吹けば梢より零る巣立鳥 愛子
亀鳴けり河童の棲みし隠江に 柊
巣立つまでよろしくと紙貼られたる 明子
朝市に手打ちの刃物花曇 明子
亀鳴くや置いてけぼりになる夕べ 松風子
亀鳴くや虚実皮膜の詩一行 素蘭
しんがりの子の巣立ちゆく軒庇 春愁
巣立ちたる巣を親鳥の一覗き 鞠
樋狭し巣立のあとに残るもの 白馬
ふるさとは亀鳴く夜の盆地かな 康
亀鳴くや午後のテーマは暗黙知 素人
亀鳴くや本読めばすぐ眠気さし 明子
花曇靴の踵の減り具合 素人