投句: | 素人、松風子、白馬、明子、英治、馬客、鞠、芳生、春愁、柊、愛子、康、素蘭 |
選句: | 芳生、柊、英治、素人、松風子、鞠、愛子、春愁、馬客、康、素蘭、明子 |
馴鮓や奈良に古りたる撥釣瓶 素蘭
手庇の見ゆるかぎりや麦の秋 春愁
黒南風や破れし国の基地の町 英治
誇り咲く梯梧の花を怒りとも 柊
信じての果の卯の花腐しかな 馬客
穂が揺れて雀も揺れて麦の秋 明子
ランドセル肩に馴染みて麦熟るる 素人
鮒鮓やお国訛の輪の中へ 愛子
押し寄せる一枚波や麦嵐 愛子
曇りても照りてもシーサー夏の天 愛子
腕白や麦の穂ちぎりちぎり行く 馬客
押酢の仄甘き香に妣がをり 康
軒先に夕づつ呼びて鮓握る 芳生
柿の葉鮨持ちて宇陀野を歩きけり 明子
麦秋は消えゆく言葉故山荒る 芳生
麦の穂に山風ひと日遊びをり 芳生