投句: | 白馬、素蘭、松風子、芳生、康、水、鞠、愛子、雛菊、あや、ぽぽな、丹仙、英治、素人、春愁、明子 |
選句: | 芳生、英治、松風子、あや、水、鞠、春愁、ぽぽな、愛子、康、明子、素蘭、素人、白馬、丹仙 |
無住寺となりし魚鼓の目冬の月 愛子
ハイヒールの音は銀色冬の月 ぽぽな
外套のならぶ背中やコップ酒 春愁
外套を着れば遥かな父そこに 芳生
外套を脱いでバレリーナとなりぬ ぽぽな
職なくば外套のただ吊るさるる 英治
国境を越えて木枯色を得る ぽぽな
不確実なればこそ見る冬の月 丹仙
月山を白く照らして冬の月 素人
少年の大志揺るぎぬ寒昴 愛子
受賞者の酔ひ北欧の星冴ゆる 英治
人心を封じて寒し国の策 白馬
冬の月遠い希望のようで好き あや
外套の半券二枚問はぬまま 愛子
通夜帰り後ろ髪引く冬の月 鞠
国つ神流竄の島や冬の月 素蘭
託されし唐土の民意鷹渡る 春愁
冬ざれや平和賞蹴る独裁者 鞠
夜の海の波音ばかり冬の月 松風子
龍馬もまた触媒なりし今朝の冬 康
わが探し物の行方ぞ冬の月 英治