投句: | 白馬、鞠、芳生、春愁、馬客、柊、あや、愛子、素蘭、松風子、英治、素人、丹仙 |
選句: | 芳生、春愁、あや、松風子、柊、英治、白馬、愛子、馬客、素蘭、丹仙 |
煤逃げをあつめ四条の芝居小屋 英治
年の暮母は静かに惚けたまふ 白馬
老いてなほ追はるるここち年の暮 英治
歳晩の凛と塔立つ法隆寺 芳生
望郷の瞼閉づるや大白鳥 愛子
「売り尽くし」人影もなく年の暮 あや
差替へし庵看板京時雨 素蘭
年の暮時に噛まれてゐるやうな 松風子
大白鳥首の強きが恋に勝つ 馬客
代演の人気や暮れの南座に 鞠
遠哭きの白鳥空を白くする 松風子
日記果つ今年逝きたる友の数 芳生
白鳥の背から項へ水陽炎 鞠
謹慎の身となり悔む年の暮 素人
白鳥に澄み極まりし越の空 芳生
白鳥の二羽には狭き街の池 柊
見せられぬ顔となりたる年の暮 素人
山の音水面引きづり大白鳥 春愁
トイレには神様が居る年用意 丹仙