投句: | 松風子、白馬、春愁、芳生、素蘭、馬客、鞠、英治、愛子、治男、柊、素馨、丹仙、あや |
選句: | 鞠、柊、芳生、英治、春愁、素馨、あや、素蘭、愛子、馬客、治男、白馬、丹仙 |
捨て臼の罅拡げては氷張る 芳生
少女らの夢語りあふ白き息 松風子
甲斐駒に日の射しそめし福寿草 芳生
車椅子下りて手毬をかがる夜 鞠
筒井筒妻老いにけり手毬唄 馬客
手毬つく遥かな母を呼び寄せて 芳生
かじかみて猫背の鴉ならびけり 英治
心友の柩を目守り霜夜更く 鞠
あしたある事の幸せ福寿草 愛子
北風にいよよ膨らむ鳩の胸 愛子
黄檗とは福禄の色福寿草 素蘭
手毬持ち遊び相手の無い子供 白馬
腹這ひになりて撮りけり福寿草 丹仙
灯ともせば独りの部屋のなお凍てて 馬客
福寿草出窓に光溢れけり 柊
寒夕焼け航跡ひかり近よりぬ 治男
着ぶくれてバス待つ憂さや朝まだき 素蘭
上州の風はなつかし焼き饅頭 丹仙
探梅や青空は眼に冷たくて 春愁
ひふみよと夢始まりぬ手毬歌 丹仙
ニューヨーク吹くや木枯顔を打ち あや
福寿草露地にぽつりと朝日待つ 白馬