投句: | 松風子、芳生、白馬、鞠、素蘭、翔河川、馬客、素人、柊、春愁、あや、英治、愛子、治男、明子、悦子、雛菊、丹仙 |
選句: | 雛菊、芳生、英治、鞠、白馬、翔河川、悦子、春愁、素人、松風子、あや、治男、愛子、素蘭、明子、馬客、丹仙 |
風鈴で呼び戻したる江戸の涼 柊
短夜や仮の棲ひの窓明り 丹仙
枕辺に母ゐるやうに古団扇 愛子
短夜に座るひと待つ森の椅子 翔河川
紫陽花や雨に風添ふ都府楼址 芳生
紫陽花や傘傾けて擦れ違ふ 柊
紫陽花や昼を灯して文を書く 明子
七変化眠る娘の男顔 治男
職退くも現役の夢明易し 芳生
先人の知恵に六月無礼かな 素蘭
平凡が好き紫陽花の色は白 悦子
紫陽花の色に色ある環かな 松風子
紫陽花や珈琲店の馴染み席 素人
いつの間にこの大株ぞ濃紫陽花 馬客
宿坊に寝物語の夜短か 鞠
短夜の寝酒の円居なほ解けず 英治
紫陽花のゆったりと速いときを生き 翔河川
紫陽花やじたばたせずに逝きし猫 英治
瓦礫臭ふ朝に紫陽花咲きにけり 丹仙
この夏は早寝早起き日課とす 素人
五歳児の塾の宿題短き夜 治男
銀行は団扇を添へて待たせをり 松風子
政治家のなほ暑苦しクールビズ 馬客
短夜の夢の全長見定めず 愛子
リモコンを持ちて逡巡大西日 明子