投句: | 白馬、芳生、馬客、素蘭、春愁、柊、松風子、翔河川、鞠、ぽぽな、素人、英治、明子、丹仙、あや |
選句: | 春愁、芳生、鞠、松風子、英治、あや、柊、ぽぽな、馬客、素蘭、明子、丹仙 |
月蝕を見る着ぶくれの家族かな ぽぽな
ぽつねんと山を見てゐる檻の熊 芳生
月蝕の闇深まり来冬田径 芳生
ふるさとの山のかたちに熊眠る ぽぽな
雑踏の中の母国語冴えわたる ぽぽな
熊穴に後ろ振り向きつつ入りぬ 松風子
月蝕の絶頂過ぎし冬の川 英治
恒例の漢字ひと文字年の暮 素人
年忘れ嘗て吾等は挺身隊 鞠
どんぐりに埋もれ眠るが熊の夢 翔河川
生贄の熊や古潭に陽の墜つる 丹仙
燗酒や通夜に居残る寮仲間 馬客
霜の夜や月蝕むも人の業 馬客
月天心貧しき顔で渡りけり 丹仙
持ち重りせり故郷の冬林檎 明子
熊除けのベル下げて訪ふ母校かな 鞠
妻子あらばやはり焼芋買ひ帰る 英治
三代の女囂し年用意 丹仙
飲むほどに月蝕あるを年忘れ 松風子