投句: | 松風子、芳生、素蘭、春愁、鞠、素人、白馬、柊、翔河川、愛子、英治、治男、馬客、あや、明子 |
選句: | 英治、春愁、芳生、鞠、柊、白馬、松風子、馬客、治男、素蘭、愛子、あや、明子 |
見はるかす民の竃や梅雨じめり 馬客
ひとり居のやうな二人居桜桃忌 愛子
紫陽花や一花の重さ挿しあぐむ 馬客
山深く源氏の塚と濃紫陽花 芳生
紫陽花にけぶるばかりの送りかな 素蘭
桜桃忌独りが好きの淋しがり 鞠
大川にあまる尖塔大夕焼 愛子
音たかき雨後の流れや桜桃忌 英治
くもり日の紫陽花クレーの絵のように 翔河川
燕の子見上げるものを希望とす あや
紫陽花の一本ひとつの鉢に咲く 白馬
雨の降る玉川上水桜桃忌 素人
桜桃忌心奥の澱解けぬまま 春愁
太宰忌の富岳はひと日雲の中 芳生
飽きもせずバベルの塔を夏の月 英治
おたくさの愛しき謂れ額の花 春愁
中天に江戸の雅や冷酒酌む 素蘭
眼の下に東京タワー花は葉に 春愁
紫陽花や水の底樋に落つる音 松風子
桜桃忌流れ覗けば濁りゐて 明子
吊忍天に分け入る巨き塔 芳生