投句: | 春愁、白馬、素人、素蘭、松風子、秋童子、芳生、馬客、翔河川、柊、あや、英治、治男、鞠、明子、雛菊、省吾、丹仙 |
選句: | 雛菊、芳生、柊、あや、英治、春愁、秋童子、白馬、松風子、素蘭、治男、馬客、明子、素人、翔河川 |
蛇行せる坂東太郎霾れり 素人
旅立ちを見送る花となりにけり 明子
鳥帰る見送る子らも村を発つ 素人
刻止まる時計ななめに涅槃西風 馬客
暗涙か釈迦の半眼桜どき 春愁
つちふるや古代王都の石畳 松風子
つちふるや回る地球の風物詩 素蘭
漂流の果てのシアトル春の潮 英治
耕人も太子の里も霾れる 芳生
被災後の児の甘え癖よな曇り 鞠
被災地を思う宣誓春選抜 治男
風化させてはならぬその日前の日 白馬
霾ぐもりアンテナどれも都心向く 春愁
三月の杜の静寂や送り人 素蘭
卒業式送る言葉を論語より 治男
追悼は死者を癒さず春嵐 松風子
つちふるや読みかけ置きし唐詩選 馬客
連れ立ちてつちふる街に紺袴 英治
霾晦古き映画を見るやうな 柊
空襲も地震も生き延び花の日々 鞠
つちふるや国境を消す自然界 あや
日輪は白き円盤霾ぐもり 明子
浜今も瓦礫の底や地虫出づ 芳生
春の波家の土台の数あまた 雛菊