第207回桃李4月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:凧、蘖、昭和の日(不言題)

題詠または当季雑詠

兼題T 凧
兼題U 蘖
兼題V 昭和の日(不言題)

4月15日(月) 投句開始
4月22日(月) 投句締切 翌日選句開始
4月29日(月) 選句締め切り  
4月30日(火) 披講 

投句: 春愁、白馬、素蘭、松風子、鞠、柊、馬客、殆繁、翔河川、英治、明子、丹仙
選句: 柊、英治、鞠、白馬、春愁、素蘭、馬客、松風子、翔河川、明子、殆繁、素人、丹仙

披講

・10点句

ひこばえや木造校舎に子等の声  明子
<鞠(天)>
 疾うに廃校になってしまった吾が母校ー「二十四の瞳」の舞台のような僻地
の分校をしみじみと思い出しました。

<翔河川(人)>
残したい

<殆繁(天)>
秀て紋えが゚Mんで直夛丕ナhも徘ってきました。兄との函り栽わせが曹ォあいます。

<素人(天)>
建て替えが進んで木造校舎は少なくなりました。季語「ひこばえ」との取り合わせが響きあいます。


・8点句

遠き日をはるか見下ろすいかのぼり  松風子
<柊(天)>


<白馬(天)>
いつ頃までが見えるかな

<殆繁(人)>
ユh誼されてしまう鞘です。

<素人(人)>
なんとなく説得されてしまう句です。


・7点句

紙鳶浮世の糸のひきどころ  素蘭
<英治(人)>
面白い。

<白馬(地)>
調子良好

<春愁(地)>
天界と結界と・・・

<丹仙(地)>
大地にいる我々のほうが「浮世」に住む存在であるというアイロニーが面白い。

田一枚ほどの大凧揚がりけり  柊
<素蘭(天)>
何となく miracle

<明子(天)>
凧の大きさと青空の広がりを感じとることができる、気持の良い句と思いました。

<丹仙(人)>
これはみてのとおり、だれもが納得する秀句でしょう。


・6点句

蘖や己が出自に思ひ馳す  殆繁
<柊(地)>


<鞠(人)>
 今年こそ、エンディングノートをまとめましょう。

<春愁(天)>
長く生きた証を顧みる・・・

裕次郎ひばりの演歌春の宵  松風子
<明子(地)>
好き嫌いを超えて、二人の歌声には昭和という時代を身近に感じさせてくれる力があります。

<殆繁(地)>
エ_かに孅才を蒙鋤C鼎韻襪佞燭蠅任垢諭」

<素人(地)>
確かに昭和を特徴づけるふたりと言えます。

列車いま凧の下なる村を過ぐ  英治
<馬客(地)>
「列車」と言うと、SLが牽く長い車列を想う。
なにがなし懐かしい思いを抱かせる句。

<松風子(地)>
動と静の対称がひとつの風景画のようです

<翔河川(地)>
牧歌


・4点句

藤棚や国民学校同窓会  馬客
<英治(天)>
「昭和の日」のテーマ詠として。

<春愁(人)>
あれから・・年、昭和はだんだん遠くなる

ラジオ屋があの頃ここに春の土  英治
<白馬(人)>
確かにサトーラジオ屋さんがあった。

<馬客(天)>
「昔ここには○○があったなァ」は老妻との会話に
よく出てくるフレーズ。


・3点句

いかのぼり末期の眼もて立ち尽す  丹仙
<丹仙(天)>
いかのぼりに、移ろいゆく昨日の空にも変わることなき超越への志向を感じるならば、今日という一日の終わりを尽す心の在り処が伝わります。

蘖や聲なき聲に耳澄ます  丹仙
<松風子(天)>
生命力あふれるひこばえの鼓動がきこえてきます

まん丸の瞳の子に高き凧の空  馬客
<翔河川(天)>
純なまなざし


・2点句

ちさき手にちさきひこばえ摘み取りて  馬客
<英治(地)>
よい感じ。

ねじれたる老樹なれどもひこばえる  松風子
<鞠(地)>
 戦中戦後を共に生きてきた老桜、春毎にこの光景が心に入みます。

人となる不思議な春の昼下がり  丹仙
<素蘭(地)>
現人神も鬼畜も人となる mystic memories


・1点句

いかのぼり語り継がるる立志伝  春愁
<柊(人)>


朧となれり祝日の名の由来  明子
<馬客(人)>
昭和も遠くなりにけりですね。

鎌倉やゆかりの公孫樹ひこばゆる  素蘭
<明子(人)>
受け継がれてゆく命が、目に見える形になっています。

子供部屋片付かぬまま蘖ゆる  春愁
<素蘭(人)>
蘖が若木に育つまでの時をやり過ごしてからに…

昭和語るに母衣蚊帳も卓袱台も  春愁
<松風子(人)>
懐かしい物たちは今何処。昭和の一時代の光景でしょう