投句: | 松風子、春愁、鞠、柊、素蘭、素人、白馬、雛菊、芳生、秋童子、馬客、ぽぽな |
選句: | 雛菊、芳生、鞠、素人、柊、白馬、松風子、ぽぽな、素蘭、秋童子、春愁、馬客 |
そこだけに日差し集めて柿すだれ 秋童子
ひと刷毛の雲解けゆく木守柿 春愁
日和とは天の配剤柿簾 素蘭
曲がる度柿の木に会ふ小型バス 柊
龍と化す雲たちまちに秋出水 春愁
鞐一つはずれしままや七五三 春愁
並みの子もこの日輝く七五三 松風子
ロウソクに集まる家族夜長し ぽぽな
音絶えし月ある真夜の残り柿 松風子
千歳飴ずるずるずると母を追い 馬客
遠因はみな人なりと夜学の師 馬客
声がして角曲がりくる七五三 ぽぽな
一人子に十二の瞳七五三 素蘭
父母に手を曵かれスキップ七五三 柊
ふるさとは夕日に染まる木守柿 芳生
舞殿を借りて弁当初時雨 柊
七五三被布の朱色はひだまり色 雛菊
渋柿を採らなくなりし故郷かな 鞠
どん底へ突き落されて冬はじめ 素人
野分跡剣山のごと杭残り 雛菊
富士の秀に雲一つなし七五三 芳生
七五三すまし顔なる髪飾り 白馬