投句: | 素蘭、芳生、松風子、秋童子、馬客、柊、春愁、治男、素人、明子、英治、丹仙 |
選句: | 芳生、春愁、柊、秋童子、英治、素蘭、松風子、素人、治男、馬客、明子 |
春の朝質屋の棚のサクソホーン 治男
夜の色に匂ひとけゆく沈丁花 松風子
割り切れぬ数字の重さ亀の鳴く 春愁
また一つ物芽擡げて昨夜の雨 芳生
雪渓に星のこぼれる峰の夜 秋童子
朝の日のはや昇りけり復活祭 丹仙
朝の日の眩しき目覚め夏近し 明子
醒めぎはのいとも芳し朝寝かな 松風子
丹念に小銭数ふる四月馬鹿 芳生
夜店の灯尽きる昏きに占ひ師 春愁
別れ惜しみて朧夜を歩き継ぐ 明子
朝桜愛でるは鳥とわれ一人 柊
暗闇におののく不安花大根 素人
経る歳や嗚呼朝桜夕ざくら 春愁
国会のわが身削らぬ4月かな 秋童子
白牡丹うなだれて夜を深めをり 英治
花冷えや転嫁のできぬ小企業 素人
人の世の税是非もなし四月馬鹿 英治