投句: | 素蘭、芳生、秋童子、馬客、春愁、省吾、楽千、あや、翔河川、素人、明子、英治、治男、ぽぽな、丹仙 |
選句: | 春愁、芳生、楽千、英治、あや、素蘭、翔河川、ぽぽな、省吾、治男、雛菊、秋童子、馬客、明子、丹仙 |
秋蝉や此岸は焔立つところ 素蘭
秋冷やモロッコ革の美装本 素蘭
大方のことはし尽くし秋の蝉 あや
微笑みて席譲る娘よ酔芙蓉 秋童子
秋虹や母の元気を頼みとす あや
夕空の端に秋蝉の声ひとつ ぽぽな
秋冷の朝より空の深青し 楽千
手も口も味噌も八丁蜻蛉かな 素蘭
晩節を汚すなかれと秋の蝉 素人
古酒新酒セピヤの父に供へけり 楽千
秋蝉やなお力ある鳴き納め 馬客
秋冷の富士泰然と雲に坐す 芳生
秋冷や仮設の床も傾きて 秋童子
秋冷や信濃に旅の昔あり あや
夕かなかな探しあぐねし疎開あと 春愁
敬老日フラダンスする女性達 治男
死者により生かされて居り秋の蝉 丹仙
秋冷のSLを背に待つ身かな 英治
秋冷や終活にむけ箇条書 素人
爺婆を囲む円卓秋日和 素人
納骨の日の空深く法師蝉 治男
日翳れば声失ひぬ秋の蝉 明子
ひやひやのスコットランド石の城 春愁
間に合ふか間に合はないか秋の蝉 楽千
秋蝉の路地より僧のスクーター 英治
介護てふ言葉身に沁む齢に入る 芳生
何一つしたではなきに菊日和 馬客