投句: | 白馬、芳生、素蘭、楽千、松風子、春愁、馬客、秋童子、英治、省吾、素人、治男、明子、あや |
選句: | 楽千、芳生、英治、省吾、素人、松風子、あや、馬客、秋童子、素蘭、治男、明子、春愁 |
しぐるるや寡黙の友に酒を注ぐ 馬客
ふるさとは既に雪道母ひとり 省吾
煤逃げの風におどろく家路かな 英治
時雨るるや落柿舎にある投句箱 素人
豪雪の隠し切つたる平家谷 芳生
時雨るるや露座大仏の半眼に 楽千
鶴来る異国の風を身に纏い 白馬
風を割く無双の構へ枯蟷螂 春愁
枯蔓を引けば雨来る空もやう あや
北風荒れて音に疲れてゐたりけり 明子
蜘蛛の糸キラリと空へ雪迎え 秋童子
蒼天や逆さ富士にも白き雪 治男
通夜帰りふたりの肩に初時雨 省吾
解散の風に屹立冬の葦 秋童子
告白のとぎれとぎれに風花す 松風子
木の葉雨 クルクル フワリ カサ コソリ 秋童子
狛犬に盛り塩ほどのしづり雪 春愁
名にし負ふ京の時雨に逢ひにけり 明子
木枯や妻の不機嫌因不明 馬客
風師今蜂吹くところ目貼せむ 素蘭
冬ざれの風音ばかり落城址 芳生
ふるさとより雪の知らせの二つほど あや
風呂吹を見つけ始まる話かな あや
雪蛍触れんとすれど消えにけり 白馬