投句: | 優子、朝美、有季、由起、保乃、池之端、葉子、かおる、暁星、香世、重陽、木菟、悠久子、明日風、碁仇、安康、楽人、涙笑 |
選句: | 暁星、重陽、葉子、木菟、涙笑、香世、碁仇、楽人、池之端、悠久子、安康、明日風、浜 |
かりそめの逢瀬遠雷鳴り止まず 木菟
夏風邪のくらげとなりて漂ひぬ かおる
汗一斗電気代節約之結果 暁星
独り身のこの軽きこと熱帯夜 碁仇
一枚のくらげは浜で乾いたり 池之端
祖母の忌の祖母の業なる蠅叩 碁仇
つらくても向日葵みたいになれるかな 保乃
遠雷を父の小言のごとく聞き 葉子
波うごき我もうごきて海月かな 涙笑
美しき毛虫ゆるゆる渡りをり 香世
海月なし漂ふ国をいかにせむ 葉子
夏焼けてじゅんと海入る大夕日 香世
遠雷を枕に聞いて目覚めたり 涙笑
遠雷や幼馴染みで夫婦なり 香世
風纏い 夏芝の主 中堅手 明日風
遠雷に追われて海に風来る 安康
銀河落ち海に砕けてくらげ浮く 安康
大垣根刈り残したる残花かな 重陽
飛行機がいやでバカンス夏籠り 木菟
抱きしめむ海月のごとき柔肌を 木菟
「毒薬」といふ香水の封を切り(ぷわぞんとルビをふりたい) 葉子