投句: | 白馬、素蘭、芳生、楽千、松風子、秋童子、柊、春愁、英治、あや、馬客、素人、明子、丹仙 |
選句: | 楽千、芳生、英治、秋童子、白馬、春愁、柊、あや、馬客、素蘭、明子、丹仙 |
加賀の地に風穴あける春疾風 松風子
鳥雲に父の手垢の竿秤 芳生
そぞろ神浮き立つころや桜東風 素蘭
どこまでも除染の土嚢鳥雲に 秋童子
ひた走る魚津荒海蜃気楼 楽千
復興の遅々と進まぬ浜に東風 秋童子
納骨の時近づけり鳥雲に 丹仙
故郷は食の豊かに鰆東風 柊
夢乗せて伸ぶる幹線春疾風 芳生
梅東風の分厚く掛る絵馬鳴らし 明子
心地よき東風に押されて車椅子 英治
犀川の冬の瀬音へ須臾の旅 馬客
住み慣れてここが故郷鳥雲に 明子
早よ来られ春のお誘い富山弁 秋童子
夕東風や帰りたくなる家がある 松風子
荒東風や眉根凛々しき宅配夫 馬客
東風静か北斗七星脚長し 白馬
隻翼の天使は翔べぬ鳥雲に 素蘭
峰々も海もかがやき春の旅 明子
梅東風や聖なる山を登りゆく 丹仙
本線もローカル線に加賀の春 英治