第231回桃李4月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:花見、復活、入学式(不言題)

兼題T 花見
兼題U 復活
兼題V 入学式(不言題)

4月15日 (水) 投句開始
4月22日(水) 投句締切 翌日選句開始
4月29日(水) 選句締め切り 
4月30日(木) 披講

投句: 柊、楽千、芳生、松風子、愛子、素蘭、馬客、秋童子、春愁、あや、英治、素人、明子、丹仙
選句: 楽千、芳生、素人、柊、あや、春愁、秋童子、素蘭、英治、愛子、馬客、明子、松風子、丹仙

披講

・13点句

少し酔い少し狂いて花見かな  秋童子
<楽千(天)>
現が夢か、夢が現か。

<芳生(地)>
自制のきいた花見。さしずめ会社のお花見でしょうか。

<あや(天)>
花見の楽しさそして妖しさがよく現されています

<春愁(地)>
狂わにゃ損々ですね

<明子(地)>
これこそが花見です。

<丹仙(人)>
抑制のきいた、しかしそれでも花見を楽しんでいる気分がよく伝わる句。読む人も同じ気分になりますね。


・9点句

狐面花見の人の中を行く  楽千
<素蘭(天)>
浪漫画チックな演出に天

<愛子(天)>
一寸皮肉れて、、お面は被っていなかったと
花見に浮かれている酔客を見る眼は覚めていた 今の時代の不気味さを感じた

<明子(天)>
雑踏のなか、狐の面を頭にのせた人が行く。一瞬、もしかしたらほんものの狐が
ひそかに浮かれて出てきたのだろうか、などと思うのも満開の桜がもつ怪しい
力のせい・・・


・7点句

アステアのステップ軽ろしイースター  馬客
<柊(地)>


<春愁(天)>
フレッドアステア、懐かしの映画「イースターパレード」ありましたね

<愛子(地)>
思わずうふっ!と、、 
よくぞ「イースターパレード」を題材に持ってこられたと何度読み返しても目が留まりました


・6点句

まわり道した子に風の光る朝  あや
<素人(天)>
努力が報われたのですね。

<秋童子(天)>
子に寄りそう温かいまなざしがいいですね。


・5点句

相容れぬ論敵なれど花莚  馬客
<柊(天)>


<松風子(地)>
寛容さが失われる時代、こんな状景は大切です

麗日や呪文のように「手はお膝」  愛子
<馬客(天)>
入園式ですかね。パパ・ママの言うことはなかなか
聞かないヤンチャ腕白も園長先生の優しい一喝には
素直です。

<丹仙(地)>
子供が行儀良くしているように気を遣っている母親の気持ちが自然に伝わってきました。


・4点句

ランドセル色とりどりに山笑ふ  素蘭
<芳生(人)>


<素人(地)>
みな嬉しそうです。付き添う親もです。

<松風子(人)>
明るい声までが聞こえてきます


・3点句

今日雲の白さひときは復活祭  明子
<芳生(天)>


古希過ぎて学ぶ初心の桜かな  丹仙
<松風子(天)>
晴れ晴れとした心の景がひろがります

すこやかな箸三膳の花見かな  丹仙
<英治(天)>
老姉妹の団欒とも。

花見して思ひ残すは何もなし  素人
<秋童子(地)>
お見事です、その潔さ。

<英治(人)>
素直な心境だ。

復活祭ひとりを乗せに回るバス  愛子
<丹仙(天)>
教会が人で溢れていようと、寂れて誰も来なくなろうと、そういうこととは無関係に、「復活」は、その「一人」のひとから始まります。


・2点句

絵手紙に真つ赤な卵復活祭  素蘭
<あや(地)>
真っ赤、がドキッとするほど復活を印象づけていると

選り抜きの取りたて卵復活祭  春愁
<楽千(地)>
リフレッシュなれば卵も新鮮なものを。

勝ち抜きし者へ褒美の花吹雪  素人
<英治(地)>
面白い。

桜咲く校門は毋の手を放し  柊
<馬客(地)>
母も子離れしなくては。

花に酔ふアンクルトリスひょっこりと  春愁
<馬客(人)>
花見の雑踏では一人や二人あのおじさんに出会うかも。

<明子(人)>
花に酔い、若きころの思い出に酔う。幸せなひとときです。

フクシマにやつとの復活小女子漁  秋童子
<楽千(人)>
一歩一歩、少しずつ。

<素人(人)>
朗報です。売れてくれると良いのですが・・・

復活の櫻を讃ふ破顔かな  松風子
<素蘭(地)>
笑顔も満開


・1点句

この式も母を泣かせて菜種梅雨  英治
<あや(人)>
母上への感謝の気持ちがしみじみと

散会のこのままは惜し花の宴  芳生
<春愁(人)>
花万朶、もう少し花見して

春眠へ誘ふ鳩の含み声     芳生
<柊(人)>


塵界をへだて座敷の花見酒  松風子
<愛子(人)>
逃れてでは無くへだてと言う言葉回しに興味が湧きました
どんな方々の集りなのでしょうかと 「11」の句と同じく花見とは裏腹の心持を垣間見た

病室の母に花見の首尾を告ぐ  英治
<秋童子(人)>
母上はだれよりも花見がお好きなのでしょう。

ぴかぴかの詰襟祝ひ山笑ふ  芳生
<素蘭(人)>
ああ、あの子がねと。。。