投句: | 素蘭、楽千、白馬、松風子、愛子、素人、馬客、英治、秋童子、春愁、芳生、あや、柊、治男、翔河川、明子、丹仙 |
選句: | 楽千、英治、芳生、白馬、松風子、あや、明子、春愁、秋童子、愛子、素蘭、治男、馬客、丹仙 |
夏草や死者の総意の第九条 英治
夏めくや浅瀬に光る魚の腹 松風子
ギヤマンの彫の鋭角夏きざす 愛子
正論はときに暴論夏あざみ 春愁
九条を変へてはならぬ道おしへ 素人
戦争の匂ひもぞする晶子の忌 芳生
夏めくやクラスにやはり問題児 英治
若き日の罪悔いている夜の薔薇 馬客
夏めくや窓全開のローカル線 柊
紅薔薇や球探しいる補欠の子 治男
英国に王女誕生薔薇薫る 素人
薔薇咲いて母訪ねたき心地せり 明子
若葉風入れる生家の主柱 愛子
ボヘミアングラスに一輪薔薇の濃し 春愁
色褪せし不戦の誓ひソーダ水 楽千
風ぬける煉瓦校舎や夏めきぬ あや
夏めくやうどんの麺を切るリズム 治男
論破する紅き口角薔薇闌くる 愛子
この男九条壊す夏の陣 白馬
夏めきて少し寄り道神田川 丹仙
夏めくや水源の山青みきて 明子
覗き込み薔薇の迷路に引き込まれ 翔河川
薔薇と雨君泣くときの肩小さし 楽千
薔薇よりも野に咲く花にふと見とれ 秋童子