投句: | 白馬、素蘭、楽千、芳生、愛子、潮音、松風子、柊、あや、英治、素人、秋童子、春愁 |
選句: | 芳生、潮音、柊、楽千、素人、松風子、英治、素蘭、春愁、秋童子、あや、愛子 |
喰らふとは命継ぐこと夜鷹鳴く 楽千
子も父も挫折が多し栗の花 楽千
梅雨深し父の遺せし農事メモ 芳生
看板の塩の一文字梅雨きざす 愛子
夜鷹鳴く樹海の闇を深めては 芳生
閑かさや母の日過ぎて六週間 英治
甘党の父に新茶と羊羹を 柊
駆くる野や少年の日の新樹光 潮音
郷土史におりょうの逸話梅雨の蝶 春愁
父と娘の温度差ちぢむ心太 春愁
ニッポンが大騒ぎして梅雨に入る 英治
野良猫の餌皿濡らすついりかな 柊
腰痛は年中行事梅雨に入る 白馬
夜鷹哭く宿の臥所の金縛り 松風子
生ビール夫は漢の貌で受く 愛子
行商の荷を下ろしたる花南天 柊
白き薔薇墓前にあるを見し日あり 松風子
其々の一日にけふの梅雨入かな あや
籐椅子に並んで夫と子のをりぬ あや
入梅や倭の奴国論紐解けり 楽千
大和路の甍艶めく梅雨入かな 秋童子