投句: | 楽千、白馬、素蘭、春愁、素人、秋童子、翔河川、松風子、愛子、柊、馬客、芳生、あや、英治、潮音、明子、丹仙 |
選句: | 潮音、楽千、秋童子、芳生、柊、春愁、英治、あや、愛子、素蘭、馬客、松風子、翔河川、明子、白馬、丹仙 |
暗闇をつまみて白き踊りの手 翔河川
ラジオから「茶色の小瓶」敗戦忌 春愁
忘れたる一語を探す残暑かな 芳生
秋暑し惜敗の子ら整列す 馬客
後ろ手に帯を直して踊りの輪 春愁
忠魂の彫りも薄れて藪枯らし 愛子
落書きのゴジラ火を吐く街残暑 愛子
戦前がもう隣りまで敗戦忌 秋童子
明け初めて現に還る踊かな 芳生
極楽の余り風ある残暑かな 白馬
老妻の故郷遠し盆踊 馬客
語り部の息継ぎ多し残暑かな 楽千
玉砕も玉音も亡き秋暑かな 丹仙
未来図の崩えて身に入む秋津島 松風子
芋の葉も動かぬ真昼秋暑し 明子
佐渡八丈流人の島の盆踊 柊
大樹の葉はじく残暑の光かな 潮音
断捨離に残る暑さをしのぎけり 素人
時超えて幼馴染みと踊りの輪 素人
敗戦忌何秘したまま父逝きぬ 楽千
笛吹けど踊らぬ習ひ秋入日 素蘭
浦上のマリアに祈る蝉時雨 丹仙
片方の眠らぬ耳に踊唄 愛子
野分立つ呼べばいいのさウルトラマン 潮音
盆踊みんな平和な顔をして 秋童子