投句: | 松風子、素蘭、柊、楽千、白馬、素人、馬客、春愁、秋童子、翔河川、芳生、明子、あや、丹仙 |
選句: | 楽千、素蘭、芳生、松風子、素人、白馬、翔河川、秋童子、馬客、あや、明子、丹仙 |
嵐峡の時雨を下る小舟かな 芳生
義仲寺を出て琵琶湖へ翁の忌 柊
社務所へと巫女走りゆく時雨かな 柊
病妻に今朝の時雨の話など 馬客
時雨来て駅西口に灯が点る 楽千
冬銀河無限の素数複素数 素蘭
翁忌や伊賀の朝霧濃きことも 明子
枯野行く後ろ姿や桃青忌 松風子
芭蕉忌の折り癖つきし旅の地図 芳生
報復が報復を生むパリの冬 白馬
祀らるる小祠手合す翁の忌 あや
痛ましき地球に上り冬の月 あや
犬よりも主の走る時雨かな 秋童子
枯葉散る阿鼻叫喚の只中に 松風子
木枯らしの突如と荒みパリ燃ゆる 馬客
しぐるるや薄墨衣纏ふ街 素蘭
大使館の半旗を濡らす時雨かな 柊
冬麗や報復拒む毅き夫 丹仙
凍て蝶やパリ慟哭の白昼夢 春愁
逆算の余生に拍車秋しぐれ 春愁
憎しみの連鎖を憎み冬を耐ふ 明子
芭蕉忌や何を言うても舌足らず 楽千