投句: | 楽千、白馬、芳生、愛子、翔河川、春愁、ぽぽな、英治、柊、馬客、松風子、素蘭、あや、秋童子、丹仙 |
選句: | 芳生、秋童子、楽千、ぽぽな、松風子、素蘭、柊、英治、春愁、白馬、翔河川、馬客、愛子、あや、丹仙 |
俗塵も名利も遠き柚子湯かな 芳生
柚子一個浮かべて単身赴任の湯 馬客
検査日のことなくすぎて冬ぬくし 松風子
胎内に還る安らぎ柚子湯かな 楽千
柚子の痘痕目の前に見る風呂の内 白馬
深夜弥撒終えて日本の柚子湯かな 丹仙
子地蔵の紅絹の前垂れ冬ぬくし 愛子
公園に猫抱くひとや冬ぬくし 楽千
小春日や麒麟は長き舌を出す 柊
一筋の陽だまり見つけ冬ぬくし 白馬
柚子ひとつ人ひとり湯を分かち合ふ ぽぽな
きらきらと氷の精の舞くらべ 馬客
五体泛くアルキメデスの柚子湯かな 春愁
走り根の荒肌絡む冬温し 春愁
冬ぬくし唔い(口伊)朗々と唐詩選 芳生
柚子の香に憂き世忘れて長湯かな 秋童子
湯に入れて柚子ほかほかと温まり 翔河川
龍笛や異国氷上に神の舞ひ 丹仙
吾子はみな祖母に抱かれて冬至風呂 柊
銀盤の少女の孤高月華かな 春愁
須臾の間の八十余歳冬ぬくし 馬客
夫の背に湯桶たつぷり冬至風呂 愛子
泣きそうで柚子湯に潜りゆずを見る 翔河川
半回転これで目まいの冬の老 秋童子
氷上の優雅をのこも魅せにけり 白馬
冬ぬくし停車位置越す山手線 英治