第240回桃李1月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:歌会始、小正月、センター試験(不言題)

兼題T 歌会始 
兼題U 小正月
兼題V センター試験(不言題)

1月15日 (金) 投句開始
1月22日(金) 投句締切 翌日選句開始
1月29日(金) 選句締め切り 
1月31日(日) 披講 

投句: 楽千、白馬、素蘭、英治、柊、馬客、春愁、潮音、愛子、あや、素人、秋童子、芳生、翔河川、丹仙
選句: 白馬、楽千、芳生、翔河川、春愁、素蘭、英治、柊、秋童子、あや、馬客、愛子、素人、潮音、丹仙

披講

・10点句

さりげなき父母の励まし雪の朝  素人
<楽千(地)>
さりげない一言に父母の万感の思いが籠っている。

<芳生(天)>
両親の愛情がひしひしと伝わってきます。

<馬客(地)>
よく分かりますこの気持ち。

<丹仙(天)>
不言題、センター試験、「さりげなき」が効いていますね。


・9点句

日めくりの端がちぎれて小正月  潮音
<白馬(天)>
初めは丁寧だったのに、だんだん粗雑になって。

<楽千(天)>
真新しい暦の端もちぎれて正月気分もここまで。
日常が開始される。

<馬客(天)>
うっかり忘れないように、目印に
ちぎっといたんでしょう、お嫁さんが。


・6点句

歌会始め人様々に麗しき  丹仙
<白馬(地)>
そんな雅の情景が浮かびます。

<楽千(人)>
それそれの心が歌に流れてそれぞれが誠に麗しい。

<翔河川(地)>


<馬客(人)>
皇族も一般人も隔たりなく、一堂に会し、
それぞれに麗しい。

小正月山のあくびが田にうつり  潮音
<翔河川(天)>


<英治(天)>
何だか面白い。

召し歌の余韻嫋々御歌会  愛子
<春愁(天)>
詠進歌の厳かで淑気が感じられる

<秋童子(天)>
あの独特の朗詠は、まさしく余韻嫋々です。


・5点句

小正月年初の誓いはや遠く  翔河川
<柊(天)>


<秋童子(地)>
今年こそは、と誓ったはずなのに。

それなりに生きて落第生なりき  楽千
<翔河川(人)>


<素蘭(人)>
さういふ人にペンは憑くかも

<英治(人)>
その通り。

<潮音(地)>
そう思っていらっしゃるのはご本人だけで、実は人望を集めておられるかもしれませんよ。


・4点句

歌会始朗詠四方の雲散らし  芳生
<素蘭(天)>
芭蕉の発句「狂句 こがらしの身は竹斎に似たる哉」の堂上版みたい。

<丹仙(人)>
天地人を司る朗詠の力か。

目出度さもどこかゆるりや小正月  あや
<柊(地)>


<愛子(地)>


仮の世を仮に祝うて女正月  春愁
<芳生(地)>
年を取るとこういう感慨もありますね。

<英治(地)>
そう言えば誰もがそうだ。


・3点句

いにしへの科挙の名残の寒気かな  素蘭
<素人(天)>
科挙の発想に納得。

畏まり歌会始人恋ふる  楽千
<あや(天)>
歌は人恋ふるもの、なのですね

卒寿まで四千日の雑煮かな  芳生
<潮音(人)>
生まれてから百歳まで生きて三万六千余日。

<丹仙(地)>
これは意気軒昂でうらやましい。

千代の松歌会始厳かに  春愁
<愛子(天)>


道の辺の神華やかに小正月  芳生
<潮音(天)>
小正月に道祖神を祭る習慣のある地域にお住まいなのでしょう。
美しい風習がいつまでもつづきますように。

予備校に合否システム寒四朗  愛子
<白馬(人)>
予備校生の一喜一憂。

<素蘭(地)>
コンピューターの方が信用できる側面もありますが、、、


・2点句

宮殿に伸びらかな声歌はじめ  柊
<素人(地)>
確かに伸びらかですねえ。

麻雀の女声する小正月  柊
<春愁(地)>
そうですねマージャン女子、増えました

世はもはや株価を追へり小正月  英治
<あや(地)>
新年も駆け足で過ぎていきます


・1点句

古の調べ歌会始かな  秋童子
<あや(人)>
良き古はいつまでも伝えていきたいものです

戦没の人に祈りて歌会始  丹仙
<秋童子(人)>
今年の天皇の「御製」が、パラオのペリリュー島で戦没者を慰霊したときの様子を詠まれていました。

空を飛ぶ光のうさぎ小正月  潮音
<春愁(人)>
メルヘンの世界

俳諧は旧暦モード小正月  素蘭
<愛子(人)>


母は厨嫁ら談笑小正月  馬客
<素人(人)>
実情なのでしょう。

真ん中に呉須の大皿女正月  愛子
<柊(人)>


朗々と歌会始の入選歌  素人
<芳生(人)>