投句: | 楽千、松風子、芳生、柊、春愁、鈴居、潮音、素人、白馬、素蘭、英治、翔河川、馬客、明子、秋童子 |
選句: | 芳生、潮音、楽千、松風子、素人、柊、白馬、英治、翔河川、馬客、秋童子、素蘭、明子、春愁 |
すきとほる静脈のあを夏来る 潮音
ハナミズキ白寿の母に紅を刷く 春愁
九の段でつかえる九九や菖蒲の湯 素人
菖蒲湯に河馬のごとくに浸かりをり 英治
夏めけり雲に力の見えて来て 明子
教会の隣が飲屋夏めきぬ 楽千
折半のカーネーションや嫁二人 馬客
夏めくや木の花放つ木のかをり 潮音
夏めくや故郷の大河魚跳ねる 白馬
山の湯へ母誘ひ出す遠郭公 芳生
菖蒲湯や性善説を捨切れず 楽千
夏めくやひっつめ髪のナースたち 素人
母逝きてわが母の日の遠ざかる 秋童子
口癖はカーネーションより薔薇が好き 明子
菖蒲湯の有るか無きかのみどりの香 明子
菖蒲湯を知らぬ一生のありぬべし 素蘭
白薔薇や若き日の母知らざりき 松風子
諳んずるπの桁数夏めく日 素蘭
夏めくや義母の湯上りまとう妻 馬客
夏めくや見せて二の腕三の腕 英治
山国の星をあつめて菖蒲風呂 芳生