第244回桃李五月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:夏めく、菖蒲湯、母の日(不言題)

兼題T 夏めく
兼題U 菖蒲湯
兼題V 母の日(不言題)

5月15日 (日) 投句開始
5月22日(日) 投句締切 翌日選句開始
5月29日(日) 選句締め切り 
5月31日(火) 披講  

投句: 楽千、松風子、芳生、柊、春愁、鈴居、潮音、素人、白馬、素蘭、英治、翔河川、馬客、明子、秋童子
選句: 芳生、潮音、楽千、松風子、素人、柊、白馬、英治、翔河川、馬客、秋童子、素蘭、明子、春愁

披講

・15点句

すきとほる静脈のあを夏来る  潮音
<素人(天)>
視点が面白い。納得させられました。

<英治(天)>
すさまじきものは。

<馬客(地)>
恋人か奥様か、初夏の装いとなった女性の
艶なる一瞬。

<秋童子(地)>
静脈で夏を描くとは、驚きです。

<素蘭(天)>
ただむきの白さが際立って斬新

<春愁(地)>
初夏の空が見えます。


・14点句

 ハナミズキ白寿の母に紅を刷く  春愁
<芳生(天)>
老いてご健在の母上の姿がハナミズキから察せられました。

<潮音(天)>
颯爽とした母上が目に浮かぶよう。

<柊(地)>
幾つになってもも粧うことは女性の矜持を保つことになります。

<白馬(天)>
母はいつまでも美しくいて欲しい。

<翔河川(天)>



・9点句

九の段でつかえる九九や菖蒲の湯  素人
<芳生(人)>
風呂に浸かって九九を唱える。それも菖蒲湯で。幼子の成長の様が伝わってきます。

<楽千(天)>
幼児もしくは高齢者。私も後者で人名地名はまずすらっと言えない。

<馬客(天)>
我が家も何十年か前、このような楽しい
夕べのひとときがありました。

<素蘭(地)>
子供は逆上せる寸前かも…

菖蒲湯に河馬のごとくに浸かりをり  英治
<楽千(人)>
ああ極楽、この一時何も患うことなし。

<松風子(地)>
菖蒲に沈む様子は、たしかに河馬のようで、比喩が面白い

<柊(天)>
大胆な菖蒲湯の使い方が天真爛漫で気持ちが良い。

<馬客(人)>
中七で大笑い、楽しい句。

<明子(地)>
湯に浸かるわが身を河馬にたとえる心のゆとりが楽しいです。


・6点句

夏めけり雲に力の見えて来て  明子
<芳生(地)>


<松風子(人)>
夏はなにごとも力満ちてくる感じがあります

<秋童子(天)>
「雲に力」がいいですね。下5の受けもしゃれていると思いました。


・5点句

教会の隣が飲屋夏めきぬ   楽千
<白馬(地)>
衣替えした街。今まで気付かなかった風景が。

<翔河川(地)>


<明子(人)>
礼拝を終えて一歩外にでれば、目の前にビールの泡が...
夏ですね。


・3点句

折半のカーネーションや嫁二人  馬客
<春愁(天)>
実にリアル・・・。

夏めくや木の花放つ木のかをり   潮音
<明子(天)>
華やかな香ではないけれど、木の花も自分なりの
香りを精一杯放っている。夏らしくなってきました。

夏めくや故郷の大河魚跳ねる  白馬
<松風子(天)>
気持ちのいい夏の句です

山の湯へ母誘ひ出す遠郭公   芳生
<素人(地)>
親孝行ですね。できるときにできるだけやっておくことです。

<翔河川(人)>



・2点句

菖蒲湯や性善説を捨切れず   楽千
<英治(地)>
まったく。

夏めくやひっつめ髪のナースたち  素人
<楽千(地)>
きびきび働くナースたち、そのひっつめ髪を見た時病床の患者は夏を感じる。

母逝きてわが母の日の遠ざかる  秋童子
<潮音(地)>
母上は極楽浄土からみまもっていてくださる。


・1点句

口癖はカーネーションより薔薇が好き  明子
<素蘭(人)>
me too

菖蒲湯の有るか無きかのみどりの香  明子
<英治(人)>
実感。

菖蒲湯を知らぬ一生のありぬべし  素蘭
<潮音(人)>
お心のつよさに圧倒されました。

白薔薇や若き日の母知らざりき  松風子
<白馬(人)>
美しかっただろう母の思い人等。

諳んずるπの桁数夏めく日  素蘭
<素人(人)>
今のところ3桁で間に合っています。

夏めくや義母の湯上りまとう妻  馬客
<春愁(人)>
完全にご自分の座をゲット・・・。

夏めくや見せて二の腕三の腕  英治
<秋童子(人)>
「三の腕」は肩でしょうか。気になる句です。

山国の星をあつめて菖蒲風呂  芳生
<柊(人)>
こんな菖蒲湯に浸かりたいと思いました。