投句: | 素蘭、楽千、白馬、松風子、春愁、柊、素人、英治、馬客、明子、翔河川、芳生 |
選句: | 芳生、楽千、英治、春愁、柊、白馬、馬客、翔河川、素蘭、松風子、明子 |
浮いてこい伏せ字だらけの青春記 春愁
無人駅包む大きな茂かな 明子
群雲の一隅白し梅雨の月 明子
石仏を三日で隠す茂りかな 柊
富嶽けふ裾より見えて月見草 芳生
子に勝てぬ烏鷺の争ひ梅雨の月 春愁
梅雨の月掲げて寂と浮御堂 芳生
梅雨の月森の夜鷹の忍び鳴き 楽千
細面青白き肌ゆすら散る 白馬
道行や梅雨どしゃぶりの中を行く 松風子
浮かぶ瀬の玉川上水夏至近し 英治
草茂るふるさとの家母ひとり 素人
草茂る平家落人隠れ里 楽千
しづしづと雲崩れゆき梅雨の月 白馬
蒼天に白き月あり梅雨なかば 馬客
梅雨の頃必ず思ふ人一人 柊
ものの怪の閨に宜しき茂かな 素蘭