投句: | 楽千、素蘭、松風子、素人、英治、柊、芳生、秋童子、翔河川、馬客、明子、春愁、丹仙 |
選句: | 鈴居、楽千、芳生、秋童子、柊、素蘭、春愁、英治、白馬、松風子、馬客、明子、翔河川、丹仙 |
狐火や瞳の奥の深き闇 秋童子
ただ一人マスクせぬ子やけんけんぱ 楽千
山茶花に明るき声の通り過ぐ 柊
山茶花の垣根の家の気になる子 素人
山茶花の白のしづかに昏れゆけり 芳生
山茶花の屋敷の不意に売られけり 英治
焼締めに山茶花を挿す静かなり 秋童子
遊ぶ子のマスク気づけばみな顎に 明子
遅参して退席早し冬の客 馬客
マスクして目と目で交はす微笑かな 丹仙
マスクして死んだふりする人ばかり 松風子
赤ら引く朝倉山茶花咲くやさや 素蘭
おもむろにマスクを取りて反論す 芳生
厳然と国盗り話冷まじや 芳生
百年の後の渋面マスクする 素蘭
触れたれば山茶花瞬く間に崩れ 明子
相対す雪解の遠き異邦人 楽千
寒気団引き随れ皇帝須臾の旅 春愁
鋭き青き目の黒帯や寒稽古 丹仙
山茶花の散りゆく日々や新たなり 丹仙
山茶花や変わり行く街ひともまた 翔河川
山茶花や老々介護声高く 楽千
目が語りマスクにひまな鼻と口 翔河川