投句: | 春愁、白馬、素蘭、芳生、楽千、鈴居、秋童子、翔河川、素人、馬客、丹仙 |
選句: | 芳生、楽千、鈴居、秋童子、白馬、英治、素蘭、翔河川、馬客、丹仙 |
痩せ蛙江戸切り絵図に紛れ込む 春愁
娘の嫁ぐ代々の雛置き去りに 春愁
春寒しやっちゃ場の声つり上がる 春愁
灯を入れる妻の遺せる雛飾り 素人
晩節を汚すなかれと亀鳴けり 素人
地下水の落し所や春の渦 楽千
谿聲に和して法説く蛙かな 丹仙
手も足も声も喜び蛙鳴く 楽千
雛あられほうばる嫁と我二人 鈴居
ピアノ弾く少女の指や雛の間 楽千
眼を瞑り波に消えゆくひ雛かな 丹仙
官軍の軍歌聞きしや古雛 芳生
食えおれのオムライス食え雛の日だ 翔河川
傘寿すぎ娘には譲らぬ雛かざり 翔河川
幻視とは既知とは雛の巣立かな 素蘭
妻と嫁あと皆男雛飾る 馬客