第257回桃李６月定例句会披講

選句方法：天地人方式（各３、２、１点）
兼題：梅雨入、父の日、忖度（不言題）

兼題Ⅰ　梅雨入
兼題Ⅱ　父の日
兼題Ⅲ　忖度（不言題）

6月18日 (日）　投句開始
6月25日（日）　投句締切翌日選句開始
7月 2日（日）　選句締め切り　
7月 3日（月）　披講　　　

投句：	楽千、芳生、白馬、素人、英治、春愁、馬客、鈴居、秋童子、素蘭、翔河川、丹仙
選句：	楽千、秋童子、英治、素人、鈴居、�ｽt�ｽD、芳生、馬客、素蘭、春愁、丹仙

披講

・12点句

三代の父の父の日酌み交はす英治

＜楽千（地）＞: 酌み交わす三代の家族に幸あれ。
＜秋童子（天）＞: なんとおめでたいことでしょう。
＜芳生（地）＞: 三代で祝う父の日。なかなかできない慶事ですね。
＜素蘭（地）＞: 　　曾孫眠らせひとつ家に夏
＜丹仙（天）＞: 「三代の父の父の日」の口調が実に良い。これによって、「父の日」につきものの影の薄さが吹き飛んで、酌み交わす酒の中に大家族の歴史が感じられます。

・11点句

木曽塚も近江の海も梅雨に入る芳生

・10点句

父の日や夕餉の顔の皆揃ふ楽千

・7点句

黴臭き権利書かこみ三姉妹英治

・5点句

意に添ふをモットーにして忍冬素人

・4点句

黴の文開けば父の笑顔かな芳生

・3点句

暁闇の雨音しるし梅雨に入る馬客

父の日の父の非在を諾へり素蘭

父の日やメールの絵文字どっと増え秋童子

・2点句

王様の裸を言はずひきがへる英治

ほうたるや言はぬが花よ火の恋は楽千

・1点句

王様を裸と言えぬ梅雨の闇秋童子

黴の宿義父が遺せし下着きて翔河川

＜丹仙（人）＞: これは義父の法事かなにかで、田舎の妻の実家にゆき、生前に義父が使用していた部屋に泊まったときの句でしょうか。義父が亡くなってから相当に歳月が経過した部屋の雰囲気を「黴の宿」に感じました。

父の日や娘たちからなにも来ず白馬

武蔵野の湧水に聴く梅雨入かな丹仙