第259回桃李8月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:行燈、踊、花火

兼題T 行燈
兼題U 踊
兼題V 花火

8月15日 (火) 投句開始
8月22日(火) 投句締切 翌日選句開始
8月29日(火) 選句締め切り 
8月31日(木) 披講

投句: 春愁、楽千、芳生、素蘭、素人、鈴居、松風子、白馬、英治、翔河川、秋童子、丹仙
選句: 白馬、楽千、翔河川、英治、芳生、松風子、鈴居、秋童子、素蘭、素人、春愁、丹仙

披講

・8点句

かくの如き一生もあらむ花火かな  素蘭
<英治(地)>
はかない人生。

<秋童子(地)>
華やかなときもあれば・・・。

<素人(地)>
パッと大輪を天に咲かせて一瞬にして消える潔さ。でも、その陰に幾多の苦心と地道な努力が積み重ねられているのですよね。

<丹仙(地)>
一生を「ひとよ」と読ませるところに共感しました。

消える間の横顔まぶし手の花火  翔河川
<楽千(天)>
美しくも無常なり。

<松風子(天)>
一瞬の情景を詠んで秀逸

<素人(人)>
想い人ゆえのまぶしさなのですね。

<春愁(人)>
君の横顔?? いいですね。


・7点句

舞台いま行燈のみの虫時雨  英治
<白馬(人)>
お祭りの芝居が終わって、残る行燈。帰る人々の背を照らす。

<芳生(天)>
野外舞台でしょうか。行燈のみのしづかな舞台。虫時雨が迫ってきます。

<春愁(天)>
秋の寂寥感が漂う


・6点句

行燈も濡れて妻籠に秋雨かな  秋童子
<英治(天)>
風情がある。

<松風子(人)>
旧街道の静かなただずまいが見えます

<素蘭(地)>
浮世絵風情がなかなか中山道な木曽路のハイク 
あ!?雨がアラレに@@

妻に帯締め直されて踊りの輪  春愁
<楽千(人)>
夫婦間のさりげないしぐさ。

<松風子(地)>
愛情と決意が伝わる微笑ましい句

<素人(天)>
微笑ましい。 あっけらかんとのろけるところに一票。


・5点句

出を待ちて辻々に満つ踊笠  芳生
<鈴居(地)>
出待ちのざわざわか感に夏の暑さを感じます。

<丹仙(天)>
よき写生の句と思いました

揺るる灯に思ひ交々盆提灯  春愁
<翔河川(天)>


<芳生(地)>
風に吹かれて揺れる盆提灯に寄せる人々の思い。それぞれですね。


・4点句

揚花火地獄まで闇震はせて  春愁
<白馬(地)>
天で美しく開いて、地下の何かを呼び覚ます。

<英治(人)>
そんな気もする。

<鈴居(人)>
夏のよの深き暗さ


・3点句

縁側で老いたる父母と遠花火  素人
<秋童子(天)>
いいですね。かけ替えのないひとときです。

踊りの手皆ばらばらに且揃ふ  楽千
<鈴居(天)>
日本人の感性か

篝火や狭き輪になる盆踊  松風子
<素蘭(天)>
一人去り二人抜け…いよよ佳境に入る深更。。。

大輪の鎮魂花火ひそと消ゆ  秋童子
<白馬(天)>
最後のひときわ大きな花火。逝った父の鎮魂歌のように。

ビルの間に音なく開く遠花火  翔河川
<芳生(人)>
都会の一風景。

<春愁(地)>
映像が浮かぶ


・2点句

行燈に溺るる一書長き夜  芳生
<翔河川(地)>


遠花火胸に育てて帰りけり  松風子
<楽千(地)>
この世の現実心に育つ幻影。


・1点句

かき分けて花火の群れを離れけり  英治
<丹仙(人)>
情景そのものを端的に詠んだところが良い。

妻が居て子を為し線香花火かな  楽千
<素蘭(人)>
昭和レトロな家族写真に❤

花火果て山湖しづかに更けゆけり  芳生
<翔河川(人)>


ふるさとに過ごす一夜の盆踊り  素人
<秋童子(人)>
いいものです。