第274回桃李11月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:オリオン、スケート、文化の日

兼題または当季雑詠

兼題T オリオン
兼題U スケート
兼題V 文化の日

11月15日(木) 投句開始
11月23日(金) 投句締切 翌日選句開始
12月01日(土) 選句締切り  
12月02日(日) 披講 

投句: 素蘭、鈴居、楽千、松風子、素人、しゐ、秋童子、春愁、実生、明子、丹仙
選句: 楽千、しゐ、英治、秋童子、実生、素蘭、松風子、鈴居、明子、丹仙

披講

・15点句

三つ星のよく磨かれて冬深む  しゐ
<楽千(天)>
冬の夜空が研ぎ澄まされて美しい。

<英治(天)>
澄んだ夜空。

<秋童子(天)>
冬の星座。いよいよ主役の登場です。

<松風子(天)>
冬空に輝くオリオン座の景色が出ています

<明子(天)>
冴えざえとした冬の星が目に浮かびます。寒さに身の引き締まる思いです。


・8点句

厨より妻の鼻歌文化の日  秋童子
<楽千(人)>
小さな幸せされど得難し。

<英治(地)>
平和である。

<実生(地)>
のどかだなぁ。

<鈴居(天)>
若い


・5点句

真先きにオリオン探す冬の暮  明子
<しゐ(人)>
私も!

<秋童子(地)>
この時期ならでは、ですね。

<実生(人)>
さて、探すか。

<松風子(人)>
オリオンを探す気持ちが出ています


・4点句

凍空に大見得切つてオリオン座  秋童子
<しゐ(地)>
まさに冬空の舞台の花形。

<素蘭(地)>
写楽の役者絵さながら

こそばゆい水洗ノズル文化の日  春愁
<秋童子(人)>
そこですか!

<丹仙(天)>
明治節を「文化の日」と改称し「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」とした昭和23年の祝日法には、何かを隠蔽し、綺麗事のみ語るいかがわしさ有り。これを「水洗ノズル」の「こそばゆさ」に配合したところ、鋭き風刺の精神を感じ秀逸と思いました。


・3点句

壁いっぱい「大人のぬりえ」文化祭  しゐ
<実生(天)>
恥ずかしげもなくという作品もあり。町内会文化祭で。

胸奥の母といふ文字オリオン座  春愁
<素蘭(天)>
海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある。
(三好達治「郷愁」より)
凍てつく夜空、そこには母という名の星標が・・・

生涯をぐうたらに生き文化の日  楽千
<英治(人)>
そんな気になる。

<素蘭(人)>
Homo ludensというか高等遊民というか、ある種の理想ではあります。

<丹仙(人)>
ぐうたらを自覚する人は決して「ぐうたら」ではなく、「文化人」ならぬ文化人なるやも。狐狸庵。

田に氷育て村営スケート場  明子
<しゐ(天)>
よく育ちますように。


・2点句

スケートの靴底キラと傾きぬ  しゐ
<松風子(地)>
一瞬をとらえたところがいい

スケートは苦手な科目ずる休み  素人
<鈴居(地)>
スケートが科目なんてあり得ないー!

文化の日知人主催のリサイタル  素人
<楽千(地)>
知人の輝きで仲間の話題で賑わう。

文化の日平成の名を惜しみけり  丹仙
<明子(地)>
改めて平成も終ってしまうと実感。

庖丁も革命もあり文化の日  素蘭
<丹仙(地)>
なんとはなしに惹かれました。

  革命は厨房(くりや)にありき三徳を兼ぬる包丁捨身(しゃしん)の剣(つるぎ)


・1点句

オリオンや期末試験の準備中  素人
<鈴居(人)>
生活観がある

役立たぬことを訊くのも文化の日  松風子
<明子(人)>
文化の日だからって無理に恰好つけろることは無いですもの。