第276回桃李1月定例句会披講

選句方法:天地人方式(各3、2、1点)
兼題:歌会始、成人の日、カルロス・ゴーン(不言題)

兼題または当季雑詠

兼題T 歌会始
兼題U 成人の日
兼題V カルロス・ゴーン(不言題)

1月15日(火) 投句開始
1月22日(火) 投句締切 翌日選句開始
1月29日(火) 選句締切り  
1月31日(木) 披講    

投句: 素蘭、しゐ、実生、楽千、秋童子、翔河川、英治、素人、春愁、鈴居、明子、丹仙
選句: 実生、素蘭、しゐ、鈴居、英治、春愁、秋童子、素人、翔河川、明子、丹仙

披講

・11点句

被災者を偲び歌会始果つ  秋童子
<素蘭(天)>
  叡智あつての愛と初東風

<素人(人)>
「災」で締めくくられた一年でしたから。

<翔河川(地)>
あちこちで起きて

<明子(天)>
本当にお人柄の表れた陛下のお歌でした

<丹仙(地)>
「歌会始果つ」が印象的でした。平成は、戦争こそ有りませんでしたが、災害による被災者の多い時代が、もうすぐ終わります。


・6点句

いつくしき祝詞や歌の始まりぬ  丹仙
<鈴居(天)>
おごそかに

<春愁(地)>
美しい伝統。

<明子(人)>
独特の時間が流れます。

病室にひとりパジャマで成人日  翔河川
<しゐ(天)>
人生に、いくつかこんな日が……

<素人(天)>
切ないですね。


・5点句

拘留のまた延びて今朝寒に入る  しゐ
<明子(地)>
罪科のことは置いても、この拘留期間の長さは気になります。

<丹仙(天)>
検察の用意したシナリオに逆らっていつまでも無実を主張すると、弁護士もつけられずに、延々と拘留される人の心情がよく表現されています。ゴーンさんがもし日本文化に通じて、季語を知っていたら、こんな句をため息の如くつぶやくかもしれません。

さまざまの光躍りて歌はじめ  明子
<実生(人)>
楽しそう。

<しゐ(人)>
たった一つの「光」というお題が、あんなにもさまざまに詠まれることに心を揺さぶられ、人の持つ「感性」という尽きない泉のようなものに、何か春らしい希望を感じたことでした。

<春愁(天)>
お題は「光」でした。

母音長く長あーく読むや歌始  翔河川
<しゐ(地)>
あの長さが自然だった時代もやはり、1日は24時間だったのだろうぅ〜〜〜か。

<秋童子(天)>
この句もゆったりとして、歌会始のような調べになりました。


・4点句

カラフルや成人式も多国籍  秋童子
<素蘭(地)>
21世紀ですね…

<鈴居(地)>
時代も変わる。

寒月や今に見てろと仰ぐ窓  英治
<素蘭(人)>
probably

<鈴居(人)>
ゴーンさん的にはこちらではないかと。

<秋童子(地)>
最初は闘志満々でしたが、その後の雲行きはどうも・・・。

独房の雑煮も和風だしなるや  鈴居
<秋童子(人)>
気になりますよね。

<素人(地)>
さもありなんと思います。

<翔河川(人)>
贅沢は言えない


・3点句

麗しや改号の御代歌会始  春愁
<実生(天)>
麗しやと詠む心の様に幸せを感じます。

さまざまな肌色笑ふて成人式  しゐ
<翔河川(天)>
仲良く楽しく

新成人肩に余れる白ショール  春愁
<英治(天)>
素直な句。


・2点句

詠唱にしばし聴き入る歌はじめ  素人
<実生(地)>
現職なる静かさ。

くろがねの匙の加減や去年今年  素蘭
<英治(地)>
面白い。

スマートフォン器用に捌き成人日  楽千
<春愁(人)>
本当に器用。

<丹仙(人)>
ガラパゴス的な携帯しか使えない高齢者の目から見た成人の日の若者の様子を詠んだところが面白い。


・1点句

リストラの陰で秘め事ゴン狐  秋童子
<英治(人)>
うまい。