投句: | 英治、秋童子、春愁、しゐ、素蘭、楽千、松風子、素人、明子、実生、鈴居、翔河川、丹仙 |
選句: | しゐ、実生、秋童子、英治、翔河川、素人、鈴居、素蘭、明子、松風子、春愁、丹仙 |
座布団に真田の家紋祭り笛 春愁
たたら踏むリズム揃ひし祭足袋 松風子
麦秋やセピヤの母に片笑窪 楽千
天と地を2色に分けて麦の秋 秋童子
独り居をよしと言ふべし繭の部屋 しゐ
町老いて祭太鼓を打つひとり 英治
山繭や田舎にひとり暮らす母 素人
麦秋や国境にある歩哨小屋 素人
麦ゆれて死は重きもの軽いもの 翔河川
繭玉や詩の幼虫の深眠り 楽千
繭の糸繰れば聖なる胎の實や 丹仙
ゆく声の太宰を語る麦畑 英治
朝触れの太鼓子が打つ陰祭 明子
金の鳥ビルの谷行く祭りの日 翔河川
今生の最後の稔り麦の秋 松風子
端棒の肩にめり込む神輿かな 秋童子
祭笛遠く聞こえて微熱かな 楽千
繭となりしんと静まるかいこべや 松風子
銀幕のスター伝説麦は穂に 春愁
まゆふつた なにかうごいた こわかつた 秋童子
むせやすき喉持つ齢麦香煎 しゐ