投句: | 素蘭、松風子、しゐ、春愁、楽千、鈴居、翔河川、英治、素人、丹仙、秋童子、明子 |
選句: | 鈴居、春愁、しゐ、松風子、秋童子、英治、白馬、素蘭、実生、素人、翔河川、明子 |
夏の海流木にある骨の色 楽千
祖母に似し太き指もて胡瓜もむ しゐ
お造りは硝子の器冷し酒 明子
軍艦あまた水底に秘め夏の海 しゐ
谺するハーケンの音夏の山 素人
あはれ夏零るる沙よ死者の海 素蘭
饗膳やカットグラスのとりどりに 素蘭
渓流をあぐらの下に夏料理 英治
ここからは私のふるさと夏山路 しゐ
夏の海帆船は帆をふくらます 素人
静かなる夏山下りバス乗り場 翔河川
砂の城崩し引き行く夏の海 翔河川
夏の海白き波間を這うタンカー 鈴居
夏山や天空翔る槍穂尾根 秋童子
箸置きもガラスに替えて夏料理 秋童子
丑の日の鰻重を待つ長い列 素人
自転車も乗せて夏野の登山バス 春愁
戸を引けばいかにも朝の夏の山 英治