投句: | 素蘭、楽千、しゐ、白馬、鈴居、松風子、春愁、英治、素人、秋童子、翔河川、明子、実生、丹仙 |
選句: | 鈴居、春愁、素人、しゐ、白馬、実生、秋童子、英治、素蘭、翔河川、明子、丹仙 |
風鈴やすっぽんぽんの嬰あやす 楽千
追伸に隠す本心夜の風鈴 春愁
物陰のことりともせぬ極暑かな 松風子
因数分解の邪魔だ風鈴め 英治
酷暑かな激辛カレー大盛りで 楽千
ためらひつ軒の風鈴独り言つ しゐ
長崎に帰らぬ人へ風の鈴 実生
ラヂオから「茶色の小瓶」敗戦忌 春愁
空気とか暗黙知とか敗戦忌 素蘭
残暑いま酷暑に変はる見舞ひ状 春愁
終戦日被爆マリアに額づけり 丹仙
時の鐘忍び難たきを耐えて虹 楽千
畑仕事酷暑にめげず首手拭 白馬
秋風鈴凡愚に生きて羅甸系 素蘭
気の行方風鈴に聞く露地の午後 翔河川
塩飴を甘く感ずる酷暑かな 明子
祖父の名の特高調書に敗戦忌 しゐ
デモ盛る香港の街酷暑なほ しゐ
風鈴の舌を動かす風も絶え 明子
お隣は恨を募らす終戦日 素人
酷暑日や信号待ちの透けた腿 鈴居
抽選を待つ身の極暑あと一年 丹仙
八月の今日の日の色空の色 明子
風鈴をしまい良日給われり 翔河川