投句: | 楽千、素蘭、松風子、春愁、実生、しゐ、秋童子、翔河川、英治、丹仙、明子 |
選句: | 楽千、しゐ、春愁、素蘭、秋童子、英治、実生、松風子、翔河川、明子、鈴居、丹仙 |
真青なる空を従え寒椿 楽千
気がつけば孫に手加減され歌留多 秋童子
けふといふ過去の滲み出る寒椿 松風子
天飛ぶやカルロス・ゴーンの花歌留多 素蘭
寝坊する軽き鼾や小正月 楽千
小正月行き先のない山手線 翔河川
仕来りも少しくだけて小正月 明子
病むものの一人もなくて小正月 しゐ
今もある左遷首切り寒椿 実生
寒椿呑み屋のテーブル馬蹄形 翔河川
炎立つ震災の街寒椿 秋童子
読み知らぬ意味識らぬまま恋歌留多 春愁
浅茅生の小野に一輪寒椿 素蘭
簪の鈴鳴らしけり歌留多取り 楽千
去年ほどの幸がよし寒椿 しゐ
先立ちしものの声聞く歌留多かな 英治
せがれ帰省三品増える小正月れ 実生
鳥声の一日離れず寒椿 明子
夕さりの庭の昏きに寒椿 春愁