投句: | 楽千、春愁、素蘭、鈴居、松風子、しゐ、風子、実生、ぽぽな、英治、素人、秋童子、翔河川、明子、丹仙 |
選句: | 楽千、春愁、しゐ、英治、秋童子、風子、白馬、ぽぽな、松風子、鈴居、素蘭、翔河川、実生、明子、丹仙 |
フランスパン抱へし余熱春の風邪 春愁
太陽の光おもたし春の風邪 ぽぽな
去年より少し離して二人雛 しゐ
手のひらに開く薄紙豆雛 明子
ただならぬ世を言ひ合ひて春の風邪 英治
往診を躊躇ふ医師や春の風邪 丹仙
一枚を脱いでまた着る春の風邪 しゐ
影といふものひとつなし雛あられ ぽぽな
通信簿まずしまい込み春休み しゐ
亡き妻の甘き囁き春の風邪 楽千
眼差しに俤のある雛かな 松風子
ハイタッチ座敷わらしと真夜の雛 春愁
春休みされど外出禁止令 風子
ウイルスに怯え世界も春休み 秋童子
子も犬も遊び疲れて春休み 英治
桟俵十字姿に眠る雛 丹仙
獰猛な変種となりて春の風邪 松風子
模様替へのダンボール箱春休み 春愁
俺ほだちまだ帰れねえ浪江春 秋童子
高転びしさうな女夫変り雛 素蘭
次々と路地より子供春休み 松風子
春風邪に疑る視線注がれる 素人
春休み密かに習ふ逆上り 楽千
ひと想ふ遠き眼差し雛飾る 楽千
ひと世代めぐりふたたび雛の部屋 英治
ゆるやかなハンドルさばき春休み 翔河川